第19話 ページ23
『…今日も平和だなぁ…。』
俺は廊下を歩きながら、一言ボソッと呟いた。
「主！！」「あるじさん！！」
『ん？どうした、お前ら。』
「一緒に畑仕事でもしようよ！」
「大将、いつも部屋で本を読んでるか暇しか余してないからな。たまには動いた方がいいぜ。」
『あー…だよなぁ…めんどくせぇなぁ…』
薬研と一期のことがあってから、藤四郎たちが俺に話しかけてくれるようになった。
薬研も、初めは信じてない。とか言ってたけど、今では大将と呼んでくれるようになった。
素直に嬉しい。
…だが、まだ俺を追い出そうとしている奴は沢山いる。
現に今もな…。
『…そこにいるお前、隠れてないで出てこいよ。』
短刀たちは、俺の言っていることに首を傾げている。
そして、俺が話しかけた方にゆっくり振り向いた。
そこには柱がある。
しかし、そこから人が出てきた。
『…鶴丸国永。』
そこには真っ白で美しく、しかし目が虚ろな鶴丸がいた。
「…。…いやぁ、まさか見つかっていたとはな！こっちが驚いたぜ！！」
ハハッ！と鶴丸が笑った。
それを聞いた短刀たちがなぁんだ…や、やめて下さいよぉ！などと口々に言った。
だが俺は、鶴丸を黙って見つめていた。
それに気づいた平野が、俺に話しかけてきた。
「？主、どうしましたか？」
『あぁ、いや。考え事してただけだ。』
俺は平野に笑いかけると、鶴丸にゆっくり近付いた。
そして、鶴丸の細い腕を掴んだ。
「！？」
『悪いお前ら、俺コイツと話すことがあるから、畑仕事はまた今度な。』
え〜！と言われたが、俺は御免と言って鶴丸を連れて俺の部屋に言った。
鶴丸は、部屋につくなり、俺の腕を振り切った。
「…。…なんの真似だ。」
『それはこっちの台詞だよ。』
鶴丸は言い返されたのが悔しいのか、キッとこちらを睨んだ。
鶴丸は、溜息をついた。
「はぁ…。あんなにあんたの事を信頼していたんだ。あいつらの前で…酷いことなんかできないだろ。」
鶴丸は、外で追いかけっこをしている短刀たちを見ながら言った。
…なるほどな。
『優しいんだな、お前。』
「…こりゃ驚いたな。あんたみたいな人から、優しいという言葉が出てくるなんて…。まぁ人生には驚きが大切だ。」
鶴丸は俺を突き飛ばした。
「…例えば、お前を今からここから追い出すという驚きとかな？」
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黒希輪廻(プロフ) - あと、文字化けが所々えぐいっす…… (2019年6月15日 19時) (
レス) id: 4f06722720 (このIDを非表示/違反報告)
黒希輪廻(プロフ) - な、七話の内番の話、髭切が髭丸に…… (2019年6月15日 19時) (レス) id: 4f06722720 (このIDを非表示/違反報告)
高木隆(プロフ) - 豆犬さん» ありがとうございます！これからも頑張ってまいります！ (2018年7月22日 13時) (レス) id: 6a7738c53a (このIDを非表示/違反報告)
豆犬(プロフ) - いえいえ、大丈夫ですよ(*´∨｀*)これからも、頑張ってくださいね!!応援してます！ (2018年7月22日 1時) (レス) id: 7127065132 (このIDを非表示/違反報告)
高木隆(プロフ) - 豆犬さん» 皆さま本当にご報告ありがとうございます…。アホな間違いを見せてしまいお恥ずかしいデス…。 (2018年7月21日 23時) (レス) id: 6a7738c53a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高木隆 | 作成日時：2018年4月24日 19時
