きみを好きになって～S・O～７ (ページ10)

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俯いた次の瞬間、目の前の２人が何で会いに来たのがわかってしまった。

え・・・？

ハッとして顔を上げると、じっと私を見つめてる４つの目。

「・・・私？」

そんなはずない。
まさかって思いたい。
いつ？

「実際あなたの写真は見てないけど、智くんがそう言ってたから。
Aが写真を撮られたことを知ったら・・・って。」

「！」

無意識に口元に手を当てて声を抑えた。

身体が震えて、一気に涙が溢れそうになる。

「きっと智くんも知らなかったんだと思うよ。
で、事務所の人にAさんのことをばらした。」

「結果、数日間大野さんちにマネージャーが泊まるってことになり、外出禁止。」

そんなの、知らない・・・。
智くんからの連絡ないから・・・知らない。

自分が知らない間の智くんに起こった出来事。

２人から聞かされることに頭がついていかない。

多分智くんも言わないつもりだったのかな？

だからあの夜、連絡なかったの？

喉が異常に乾いて、目の前のお酒をひとくち、ふたくちと飲んだ。

２人の前で涙を見せない為に。

「でも・・・。
週刊誌には・・・元カノだけ。」

「何故かはわからないんだけどね、どちらか選べって言われたらしくって・・・智くん、元カノの写真を選んだんだ。」

「何でそっちを選んだか・・・大野さんの気持ち、わかる？」

もう無理だ・・・。

涙が勝手に流れてきた。