きみを好きになって～S・O～７ (ページ46)

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「おかゆ作ったから、一緒に食べよ？」

智くんの熱を確かめて、なるべく明るく言ったつもり。

私なんかと違って調子が悪くたってなかなか休めないからね。

でも夕べよりは全然いい。

食べた方が治りが早いって知ってるから、目の前に出されたおかゆにイヤとは言わないね。

「A・・・ちゃんと、寝た？」

「・・・寝たわよ。」

ふたりで食べると、病人食でもおいしく感じる。

「・・・仕事はどうするの？」

今日は月曜日。

智くんが休めないのならここにいてもって思ったけど、まだ何となく自分も・・・。

夕べあんまり寝てないし、こんな状態で仕事してもねぇ・・・。

「・・・洗濯もしたいし・・・休んじゃおうかな・・・。」

ひとりごとみたいなつぶやきになる。

「今日も、帰ったらいる？」

「いるわよ・・・。
ご飯作って待ってる。」

智くんの顔がパァーっと明るくなって

「今日も頑張ろ。」

買っておいた栄養ドリンクを一気飲み。

もちろん、玄関での充電は欠かさない。

「キス、したらまたAにうつっかな？」

んふふって笑うから

「元々私がうつしたんだから。」

「じゃぁ、責任とって、Aからキスね。
ほっぺたで我慢すっから。」

なんて甘い会話だろ。

病人の会話じゃないよね・・・。

「いってらっしゃい。
無理しないで頑張って。」

恥ずかしかったけど、頬にキスをしたら

「ちゃんと寝るんだよ。」

って真面目な目で言われてしまった・・・。