きみを好きになって～S・O～４ (ページ14)

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ドラマの撮影が終わって、その後の雑誌の取材。

今日はリーダーと一緒だから、おれが喋んないとって気合を入れて楽屋のドアを開けた。

「おはよう、リーダー。」

いつものことながら目を閉じて横になってて、ホントに寝てるの？

「おはよ。」

その穏やかな声にホッとする。

「ちゃんと寝てるみたいだね。彼女効果てきめん。」

「ん。」

「ねぇ、どんなひと？」

「・・・何で？」

「だって、何かおれだけ話に連いていけてない感じ？
翔ちゃんなんか何回も会ってるんでしょ？」

連絡先まで聞いて怒られたことは言わないでおこうっと。

「ホントは会わせたくなかった。
おいらの友達とかには会いたくないって言われてたから。」

やっと目を開けて起き上がるリーダー。

全然眠そうじゃない。

リーダーには内緒でAさんに会いに行く時に、翔ちゃんからそれらしいことは聞いていたけど、何でなんだろう？

「理由聞いた？」

「すげぇマイナス思考なんだよ。
んで、ぽっちゃりしてるから、自分に自信ないって。」

「でも、リーダーはぽっちゃりのAさんがいいんでしょ？」

「ん。」

幸せそうに微笑んで、そのあと口を尖らせて

「でも、今・・・なんだろ、歯車が噛み合わない・・・感じ？」

おれが会った印象は、マイナス思考って感じじゃなかったけど。

確かに背が低くてぽっちゃりしてたし、芸能界にいるようなとびきりの美人てわけでもない。

「おおちゃんのこと、好き？」

って聞いた時の一瞬見せた強い目。

頑固なのかもってちょっと感じたし。

なにより、Aさんのひとことでリーダーが眠れたってすごいこと。

っていうかもしかしてAさんの声が聞けないから、寝れなくなった？

それなら何とか早く彼女の誤解を解かなくちゃ。

ねっ、おおちゃん。