きみを好きになって～S・O～３ (ページ36)

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Aが知らない男と話してるのを見た途端、心ん中がざわついて落ち着かなくなった。

その男が翔くんと話してた「見合い」と関係してるって、おいらでもわかったよ。

なんでおいらに何も言ってくれないんだって思いがあって、冷たい言葉を言ってしまったんだ。

家に帰ってすぐビールをがぶ飲みして、さっき見た２人を消そうとしたけどダメだった。

寝てしまおうって思っても、寝れやしない。

朝になってAからのメールに気付いた。

『話を聞いてほしいの。』

夕べの２人が脳裏に焼き付いてて離れない。

子供みたいだってわかってるけど、これってやきもち？

自分でも説明できない気持ちを抱えて、初めてAのメールに返事が出来なかった。

今回は誰にも何も言わないで、何もなかったように振る舞った。

って言っても、おいらのことをよく見てるメンバー達に、どれだけ隠せてんのかわかんないけどさ。

休憩中に寝てたらメールが来て、

「メールですよ。」

ってニノに起こされる。

Aからかもしんないって思ったらすぐ確認する気になれなくて。

でも心ん中の変化を悟られないように寝ぼけた振りでスマホを手に取った。

メールは遥じゃなくて松にぃで、１月上旬誕生日の松にぃのお祝いを兼ねた新年会があるから来いって、誘いか命令かわからない内容。

松にぃとも週刊誌に載ったあれ以来だったし、むしゃくしゃしてたから行くって返事をした。

その飲み会にはやっぱり女の子が何人もいて、

「松岡くんていつも女の子を紹介してくれるの？」

ってAに聞かれたのを思い出す。

寝不足なのもあって、飲んでたらいつもより酔いが早くまわる。

「二次会はホテルだぞ。」

って松にぃが言ってたのをぼんやり聞いてた。