きみを好きになって～S・O～３ (ページ4)

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Aに言った通り、昔はファンブログってやつを読んだりもしてたけど、忙しくなってきた頃から自然に遠ざかっていた。

季節は変わってるのに、いつまでも話題に上るネット。

Aの趣味がネットだったのはどうしようもないや。

やめてくれなんて言えねぇし・・・。

「浮気なんて・・・してねぇぞ。」

気になってんのはそれだろうから、先に言ってしまう。

だけどAは唇を噛みしめて力強く見つめてくる。

「どういうことなのか理由は知る必要ないのかな？
浮気してないから、それ以外のことは聞くなってこと？」

「ちがっ・・・。」

「・・・智くん。私の性格はもう・・・わかってるでしょ？
好きなひとのことは何を聞いても心配になって、自分と比較して・・・。
悪い方にばかり考えて・・・。
自分でもこんな性格、嫌で嫌で仕方ない・・・。
それでも・・・いいって思ってくれるの？」

みるみるうちに涙があふれて、今にも零れ落ちそうなのに真っ直ぐおいらを見てる。

「・・・何を悩んでんのかよくわかんねぇけどさ・・・そうさせてんの、おいらだろ？
・・・その、夏のことはさ・・・今回の記事と関係あってさ・・・。」

事務所の先輩、松にぃに誘われて店に行ったら知らない女の子がいたこと。

釣りをするっていうその子と釣りの話をしていたこと。

トイレに行ってる間に松にぃが帰ってしまってて、その子だけが残っていたこと。

知らない子とふたりっきりだとまずいから、帰ることにしたらその子も帰るって言うから、時間差で店を出たこと。

自分にはやましいことは何にもないから、その日のことを思い出しながら説明した。

ひと言も口を挟まないで聞いてたけど、納得してくれたのか？

「どう関係してるの？」

「ん？
あ・・・すぐ帰ったって知った松にぃが・・・違う女の子を・・・。」

言い辛かったけど、解ってもらうには言うしかないよな。

「・・・松岡くんて・・・よく女の子を紹介してくれるの？」

あ、まじぃ・・・。
これじゃ松にぃが悪もんになっちゃうや。