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智くんと来た櫻井くんは、過去２回話した時と違ってくだけた印象。
今日は智くんと一緒だし気を遣って色々話しかけてくれる。
「っていうかさぁ、２ショット初めて見るよ。」
「まあ、そうだろうね。」
「智くんの恋バナがあれだけ皆の話題になってるのにね。」
「そんなに？」
松本くんまでが会いにくるぐらいだからね、何となく筒抜けなんだろうなとは思っていたけど・・・。
「きっと相葉くんとニノも会いたいって思ってるんじゃないかな。」
「いやぁ・・・それは・・・。」
「嫌です」
ってはっきり言えなくて言葉を濁すしかなくて。
「無理言うなよ。」
智くんが庇ってくれたけど、なんとなく気まずくなってトイレに立った。
行きは自分のいた部屋の場所を忘れないように周りを見ながら歩いていたけど、帰りは途中で方向がわからなくなって焦り始めていた。
「Aさん？」
名前を呼ばれた方を振り向くと、こんなとこで会うはずのない長谷部さんが歩いてくる。
「え・・・？」
「やっぱりそうだ。
こんなとこで会えるなんて、偶然ですね。」
「・・・そうですね。」
「どうしてここに？」
このお店にひとりで来ることになってネットで調べたら、料亭のような個室のみの落ち着いた店構えだということを知って、やっぱり不釣り合いだなって思ったし、長谷部さんもなんでこの店にただのOLの私がいるのか、疑問を持ったみたい。
「知り合いに連れてきてもらって・・・。
長谷部さんはどうして？」
それ以上の詮索をされたくなくて、質問を返した。
「接待です。
初めて来たんですけど、すごいですね。」
「そうですね。
じゃぁ、これで・・・。」
とりあえず今足が向いている方に歩き出す。
「あ、電話してもいいですか？
話したいんです。」
「・・・はい。
私も話したいことがあります。」
前から智くんが歩いてきた。
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作者名：Fg | 作成日時：2014年9月19日 16時
