121 Oside ページ21
午前中の仕事は松潤との雑誌取材。
Aからまた返事がないのかと思うと、怖くて今朝はメールを送ってない。
何でだろ？
おいらってこんなに憶病だったっけ？
心配と不安とでどこでも寝られるはずのおいらが眠れないんだ。
情けない顔を見られたくなくて、寝る振りをして顔を隠す。
「あれ？
何でそんなにテンション低いの？」
話しかけられてチラッと片目を開けると、おいらを見て目を丸くしてる松潤。
Aと連絡とれないって言ったろ？
「連絡来なかった？
昨日リーダーの彼女に会ったんだけど。」
え・・・？
聞き間違いかと思って松潤をマジマジと見てしまう。
「・・・会った？」
「・・・うん。」
「どこで？
・・・で、でもAの顔知らないじゃん。」
「・・・夕べさ、リーダーには黙ってリーダーのアトリエ行ってみたんだ。
翔さんの車でね。」
「・・・そんな・・・。」
夕べは会える気がしなくて行かなかったのに、なんでだよ。
ってかA、翔くんだけじゃなくて松潤にまで会っちゃった？
「翔さんが連絡してくださいって頼んでたけど、まだ来てない？」
ってことは・・・Aの意志？
「ね、リーダー。
たち入ったこと聞くけど、彼女のどこに惹かれたの？」
滅多にそんなこと聞いてこない松潤の質問。
ああ、翔くんにも同じこと聞かれたなぁ。
・・・Aの言ってたことはこれか・・・
「おれも最初は戸惑ったんだけどさ・・・見た目じゃない何かがあるんだよ。
出会った時に・・・声をかけたのも、連絡先を教えてって言ったのも・・・考える前に・・・口にしてた。
すげぇマイナス思考だけど、癒しの効果抜群なんだ。」
会っちゃったからには松潤にもAの良さをわかってもらいたいからさ、いくらでも答えるよ。
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作者名：Fg | 作成日時：2014年9月19日 16時
