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車だから座っているだけでいいから、楽。
お母さんに丸め込まれた形で長谷部さんの車で東京に戻って来たけど、家に着いた頃にはどっと疲れていた。
よく知らないひととふたりだけで、車で移動する苦痛。
上辺だけの話で終わらせていいのか、どのへんまで打ち解けていいのか迷ってしまう。
お見合い？の相手なら尚更。
って、これは親の策略？
ふたりだけでゆっくり話してって、あれですか？
無事マンションに戻ってきて、ホッとする、
何か言いたそうな長谷部さんに気付かない振りをして、荷物を降ろして車を見送った。
病み上がりには、精神的な疲れも辛い。
早く横になりたいから、力を振り絞って荷物を持って部屋を目指した。
それなのに・・・。
何でいきなり櫻井くん？
何で松潤までいるの？
・・・もしかして見られた？
半ば強引に荷物を持たれたから、仕方なく部屋に入れる。
「智くん、連絡がとれないって落ち込んでます。」
座った途端櫻井くんが話を始めたから、２人の前に座った。
「・・・それで２人でわざわざ？」
そんなことでメンバーの彼女に会いにくるわけ？
疲れてて、そのイラつきが言葉になっちゃった感じ。
ああ、携帯充電しなきゃ・・・。
松潤の不満そうな表情を受け止めきれずに、バックから携帯を出して彼らに見せる。
「充電切れ？」
そのまま充電器を取りに行って、コンセントにつなぐ。
新しいマスクもつけて２人の前に戻った。
「ごめんなさいね。
インフルエンザでずっと寝込んでいたものだから・・・。」
「インフルエンザ？」
２人が顔を見合わせている。
「・・・智くんに連絡してください。」
「送ってきたひとのことも・・・言った方がいいと思います。」
「！」
やっぱり見られてたんだ・・・。
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作者名：Fg | 作成日時：2014年9月19日 16時
