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「だって、大野くんのタイプってスレンダーなひとでしょ？」
「それ、いつの情報？
古くない？」
んふふって大野くんが笑うと胸の中があったかくなるなぁ。
「ネット情報か、雑誌？」
「んー、確かにそうだったよ。
若いころはさ、やっぱりそういう子にばっか目がいってた。
でもここ何年か恋なんてしてなくて、好きなタイプを聞かれてもわかんなくて、面倒だから昔のまんまのことを言ってたりしてさ。
・・・だからAさんを好きなのかって気づいた時は、正直戸惑った。
本気かどうか自分でもわかんなくて悩んだりしてたんだ。」
「・・・そ。」
そりゃぁ戸惑うよ。
自分がそうでもきっと戸惑ってパニック起こしそう。
「最近は、自由にしてくれるひと？だっけ。」
「この前、釣りは行っていいって言ってたよね。
気遣ってくれるならって。
だから大丈夫。」
大丈夫って言われても、ね・・・。
「・・・戸惑ってたのに、何が決定打になったの？」
「ん、やっぱ、何かっていうと会いたかったんだ。
一緒にいると癒されるし、いってらっしゃいとかおかえりなさいとか、言われるだけでも元気が出るし癒されてた。
あと、おれの事ただの大野智として見てくれたでしょ？
これでも納得しない？」
「・・・恥ずかしいよ、そんなの。」
聞いておきながら、大野くんの顔をまともに見られない。
穴があったら入りたいよ・・・。
「Aさんはおれのこと・・・どう思ってんの？
迷惑だった？」
「そんなこと！
・・・前からリーダーのことは・・・好きだったし。
でもありえない出会いだったと思うし、展開の速さに・・・驚いてるの。
大野くんが私を好きになるなんてこと・・・絶対ないと思っていたし・・・彼女いるのに私に連絡してくる大野くんの行動が：・・疑問で仕方なかった。」
だんだん声が小さくなっていく・・・。
「そうかぁ？
だから彼女なんていねぇし。」
「そうなの。
だって自分でも戸惑ったって言ったじゃない？
こっちはもっと戸惑っていたんだよ。」
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作者名：Fg | 作成日時：2014年7月10日 10時
