59 Oside ページ9
ドラマの撮影のあと5人での雑誌の取材があって、台本片手に楽屋に入った。
おいらが一番最後で、
「はよ。」
って時間に関係ない挨拶をして、ニノの隣りに座った。
「智くん、何か痩せてきたんじゃない？
ちゃんと食べてる？」
なにかと気が付く翔くんが聞いてくる。
「コンビニ弁当が多いからさ、飽きちゃって。」
夕べと今朝はAの手料理食ったけど。
これから毎週食えるかなぁ。
料理が嫌いで好き嫌いも多いAが、どんな食生活送ってるのか興味があるし。
なんか思い出すとにやけちまう。
まずい・・・。
「その割に元気じゃない？
いいことでもあった？」
うるせぇよ、松潤。
余計なこと言うんじゃねえ。
「あ、さっきにやついてたよ、リーダー。」
相葉ちゃん、台本覚えてろ！
Aのマフラーをはずしてちゃんとたたむ。
台本を入れるためのバックの上に置いてAにメールをしようと携帯をいじりだすと、隣のゲーマーが
「春が来たんですかねぇ・・・。」
みんなに聞こえるように言った。
「でもこの前雪降ってたじゃん。
昨日はあったかかったけど。」
「ばっ！」
ニノが変な声を出して頭をかきむしった。
相葉ちゃんの言葉に、前にAが言っていたのを思い出した。
何だっけ・・・。
知らないんですか的な顔で見られたっけ。
「・・・さん・・・かん・・・。」
「三寒四温ね。」
おいらの言いかけた言葉を受け取って、翔くんが言う。
「智くん、知ってるんだ。」
「そんな言葉知ってるんですか？」
みんなの視線がおいらに集まった。
まずい・・・。
「さっきの現場で・・・誰かが・・・言ってたような？」
とっさにごまかしたけど、大丈夫だったかな。
「・・・智くん。」
翔くんが目をまんまるにしてた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Fg | 作成日時：2014年7月10日 10時
