哀しいくらいきみが好きだから(S.O) (ページ37)

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夜中になっちゃったけど大野くんにお風呂に入ってもらおうとしたら、シャワーだけでいいって言うから順番にシャワーして。

それから髪を乾かしたり、どこで寝るかで揉めたり・・・。

「一緒に寝るに決まってんじゃん。」

私の大きめなＴシャツを着て私の腕を掴む大野くん。

「でも・・・シングルだし狭いから・・・。」

大野くんに好きだって言われたことも、抱かれたこともまだ信じられない。

だって大野智っていうよく知らない男性と流されて・・・なんて自分の性格からして絶対ありえない。

それなのに、ときめいて頭の中真っ白になって抵抗することも忘れてた。

嫌だとは思わなかった、というか何も考えられなかったというのが実情。

LINEのやり取りが嬉しかったり、電話が楽しかったり、連絡先を登録してって言われてドキドキしたり・・・。

それは好きだから・・・なんだと思ってはいるけど・・・。

まだ夢を見てるんじゃないかって頭の隅で思ってる。

そんな状態で大野くんと一つのベットで寝れる？

絶対無理！

「抱きしめて寝る。」

そう言って腕を引っ張られベットの上。

いや、お風呂上がりでボサボサの髪のままの大野くん、ふにゃんって感じで可愛いんだけどね。

腕のちからは半端ないし、また押さえつけられてドキッとしたし・・・。

「朝も早いんだろ？
早く寝よ。
なぁんにもしないから。」

「・・・本当ですか？」

その目は何もしないって目じゃぁないんだけど・・・。

「ん・・・その敬語やめるんならね。」

敬語を・・・やめる？

恋愛経験の豊富だろう大野くんにいいように転がされてる気がしてきた。

「名前で呼べるんだから、出来るよね。」

それは女の子によく使う手なのかな。

言いなりになりたくないけど、刻一刻と時間は過ぎて行く。

仕事のことを考えたら、もう寝ないと・・・。

「わかった・・・わ。」

私のベットで大野くんに抱きしめられて寝ようとするけど、なんせドキドキが止まらない。

そんな私の頭をポンポンと優しく叩いて、寝かしつけるようにしてくる。

残業で疲れていたせいもあって、そのうち眠りに落ちた。

朝、起きたら大野くんが私を見てて、また心臓が高鳴った。

どうしよう・・・
こんなことになって・・・

今更ながらテンパってる自分がいた。