好感度18% ページ23
「ま、まさか……荷物持ちなんて……」
「次のなんでもない日のパーティーで作るケーキの材料が足りてなくてな」
一旦実験着から制服に着替えた僕は
両手にケーキの材料を抱えながら
大食堂の厨房に着くと
……ほんのり甘い匂いが染み込んでいた
「材料はそこら辺に置いといてくれ」
「は〜い」
言われた通りに材料をテーブルに置いて
普段行かない厨房には
沢山の料理具が置いてあった
「…………すごーい」
「あんまり見慣れないだろ?」
「そうですね!!普段行かないので……なんか、新鮮です」
料理なんて
自分から好きでやらないし…
お菓子作りはまず食べれないからやらない
「さてと、Aには味見を頼みたいケーキがあるんだった」
「え!?ケーキですか!!」
「初めて作ってみたケーキだから、感想が聞きたいんだ」
いつの間に作ってたの!?
というか、モストロ・ラウンジで
1週間分の糖分を食べたから
正直キツいな……
「さ、召し上がれ」
そう言って出されたのは
キラキラ輝いた
チーズケーキだった
………甘いものが好きだったら
きっとこのケーキも
美味しく感じたんだろうな
僕は覚悟を決めて
フォークに一口分を刺して
「うわぁ〜美味しそう!早速、いただきます!!」
口に含んだ
………あれ?
口の中のケーキを噛めば噛むほど
トレイ先輩のケーキは甘さが増して
胸焼けがするのに…
僕は"塩加減が丁度いい"ケーキを
飲み込むと思わず
「……………美味しい」
ボソッと呟いた
「＿＿＿＿＿甘いもの、苦手なんだろ?」
トレイ先輩はニヤッと笑いながら言った
「え……なんで…」
「甘いケーキ食べてる時のお前、なんか無理してそうだからさ」
「む、無理なんてそんな……」
今まで騙せたと思ったのに
ちゃんと隠せたと思ったのに
なんでバレた、どうして
ーお前なんかに心は要らない、ただ人のご機嫌取って笑えばいいんだよー
「大丈夫、誰にも言わないから」
ポンッと頭に手を置かれた
「………え?」
「お前の事だから、我慢して食べてくれてたんだろ?気付かなくて悪かったな」
「な、なんで先輩が謝るんですか?ぼ、僕が甘いもの……苦手なのがいけないのに」
謝る意味がわからない
理解が出来ない
予想外の事で僕は……上手く話せなかった
今日のキーパーソン
トレイ・クローバー
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伊古(プロフ) - エワビさん» コメントありがとうございます！中々更新できない中読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします (2021年8月28日 22時) (
レス) id: 7a83a07d3f (このIDを非表示/違反報告)
エワビ - すごく面白かったです！ (2021年8月27日 14時) (レス) id: 1ec29ba6ed (このIDを非表示/違反報告)
伊古(プロフ) - 杏仁豆腐さん» コメントありがとうございます！はい、あの欺く…のヤツです！あ、おじたんがいらっしゃる笑これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2020年8月1日 15時) (レス) id: 7463c27085 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - 辞められないが止まらない。真面目に！むっちゃ真面目に！辞められないが止まらない！「うぜぇよ」（byレオナ） (2020年8月1日 11時) (レス) id: d74ccecfb0 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐 - とある団員の目……アッ（察し） (2020年8月1日 11時) (レス) id: d74ccecfb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊古 | 作成日時：2020年6月3日 11時
