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食堂賑わう昼時。生徒達は各々好きな料理を取っては机に並べ、束の間の休息を過ごしていた。
その一角。
「やべぇ、英語の予習してねぇや…」
「英語の教官、オレを目の敵にしてっから…当てられそうで怖ぇよ…」
「だったら、降谷に教えてもらえよ」
降谷達伊達班の面々が座るテーブル席、その後ろ側に座っていた生徒の一人がそう呟きながら降谷に話しかけた。
「見た目からして…」
「ペラペラなんだろ？」
「まあそれなりには…」
「さすが金髪のハーフ！」
「教官より英語出来んじゃね？」
そう言って笑った生徒達を横目に、伊達が席から立ち上がった途端。
「おい!!」
「え？」
「人を見た目で決めつけてんじゃねぇよ!!
それに、爪楊枝なんか咥えていきがってんじゃねぇ!! ムシズが走る…」
「す、すみません!!」
グイ、と力強く生徒の胸倉を掴みあげた伊達。その圧に思わず仰け反る生徒の口から爪楊枝を取れば握り折り、青筋を立て息巻いたのだ。
「まあ分かりゃいいんだ…次から気ィつけろよ！」
「…」
即座に謝った男子生徒。すぐに掴んでいた手を離し、笑顔をうかべた後、席に戻った伊達に萩原が話しかけた。
「なぁ班長…アンタもしかして…
降谷ちゃんの事好きなんじゃねーの？ 掃除の時も妙に庇ってたし…」
「はぁ？」
吹き出した降谷。隣に座っていた諸伏が水を差し出している。伊達は予想外の言葉に驚き声を上げ、顔も少し赤くなっていた。そんな伊達に萩原はすかさず続ける。
「いいんだぜ？隠さなくても
俺、そーいうの気にしねえし…」
「んなワケねぇだろ!? 俺、彼女いるし!!」
「「「「「え？」」」」」
先程まで会話に入ることなく食事していた松田と七星も、その言葉に手を止め、伊達以外の五人は食堂に驚きの声を響かせたのだった。
「(お前ら驚きすぎ…)」
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作者名：爽来 | 作成日時：2022年4月25日 22時
