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「オラ！ グズグズするな!!
持ってる携帯をカゴの中に入れな…二台持ちなら、二台ともカゴに入れるんだぞ！」
「は、はい…」
場所は戻って、伊達と降谷のいるコンビニ。最後に店に入った男がライフルの銃弾を打ち上げ、店の空気を一変させた。客たちを一箇所に纏め、彼らの携帯を買い物カゴに乱雑に入れ込んでいた。男がすぐに渡さなかった伊達の携帯を奪うように回収し離れた後、伊達と降谷が男たちを見遣りながら、状況を話し合い始める。
「犯人は二人…俺とお前、一人ずつ相手にすれば制圧できる。
まず俺がニット帽の男の注意を引き付けるから…そのスキに、お前はキャップの男を…」
「待て、様子がおかしい…」
降谷が伊達を引き留めた。
「何故犯人はレジの金を奪ってすぐに逃走しないんだ？ 今なら確実に逃げられるのに…」
「さぁな。 奴らにも何か都合があるのかもしれんが…今は、この人質を全員助けるのが最優先！ まだ拘束されてない今がその大チャンスなんだよ!!」
「おい、何をコソコソしゃべってる…」
「班長!?」
ゴッ、と伊達の脳天に振り下ろされた物体。勢いで伊達が前に倒れ、降谷は驚いて斜め後ろに振り向いた。そこには、コンビニの制服を着た男がライフルを持っており、伊達の顔面にその銃口を向け、脅していた。
「(て、店員も仲間!?)」
「!?」
「そろそろおっぱじめるか…」
伊達の思考を肯定するように、普段なら店員用である筈の扉が開き、そこから更にヤクザのような、それも伊達が話していたような不穏とした空気を纏った男たちが現れた。予想にもしていなかった者たちの登場に、伊達は目を見開いて呟いた。
「おいおいおい…一体何人仲間がいやがんだ!?」
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作者名：爽来 | 作成日時：2022年4月25日 22時
