休日 ページ7
「あ、白石くん？」
そんな声が後ろから聞こえてくる。
振り向くとそこには瀬戸の姿があった。
「今日は部活ないんだ」
今日は土曜日であり学校はお休み。白石が所属するテニス部もオフの日なのだ。
彼女の見慣れない私服にかわええなあと白石の胸は高鳴る。
「ここのコンビニ家に近いん？」
若干動揺しているのを隠しながら彼は瀬戸に尋ねる。
「うん。歩いて5分くらいかな」
「そんなに近いとええなあ」
「白石くんはこっち方面にいるの珍しいよね」
それもその筈、白石の家はここから徒歩で20分もかかるところにあるのだ。話を聞くとどうやら彼が買うものは近所に売っておらずわざわざ此処まで買いに来たらしい。
「姉と妹におつかい頼まれてな」
そう苦笑いをしながら彼は言葉を漏らす。
女兄弟に挟まれている白石は二人に勝てないようで買い物を押し付けられてしまったのだ。
「そっか…お疲れ様？」
何で疑問なんやと笑い合う。暫く歩きながら2人は談笑していた。
そうしてラッキースケベが全く起こらないために油断していた白石だったが、そんな彼を嘲笑うかのように突然風が吹いた。
瀬戸が履いていたスカートはそれによりめくれてしまう。慌てて抑えるが遅かったようで白石は彼女のパンツを見てしまった。
「み、見た？」
「見てへん…！見てへんで」
少し頬を赤くした瀬戸に白石は否定するが同じように頬を赤くし動揺している為説得力がない。
「す、すまん嘘や。見るつもりは…」
さっきは見てないと言ったが嘘を吐くのも決まり悪かった為素直にそう謝る。白石は言い訳がましくなってしまったと自分に呆れた。
「まあ、仕方ないよ…これは風が悪い！風が。
だから大丈夫。でも忘れてほしいかな…」
目をきょとんとさせていた白石はありがとうと微笑んだ。
本当は平手を食らっても可笑しくはないのに彼女は優しいと。
忘れてほしいと言われた白石は勿論肯定した。だが白石は思春期でありその上相手は好きな人。そんな彼女のパンツを見てしまったのだ。忘れることなどできそうもない。
瀬戸と別れた帰り道白石は一人頬を赤らめていた。こんな邪念はいかんと彼はテニスのことを必死に考え歩き始める。
それでも頭の中に浮かんでくるのはふんわりとした女の子らしいスカートとリボンのついた可愛いパンツそしてすらりとした白い脚、彼女に罪悪感を覚えた白石は思わず頭を振りジョギングの如く顔を赤くしながら走り出した。
続く
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リル(プロフ) - コメントありがとうございます！勢いで書いているのでネタ不足になりがちですが出来るだけ更新頑張ります。 (2022年1月25日 21時) (
レス) id: 550fb1cf5f (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - もう書かないんですか…？気が向いたら書いてください！楽しみにしてます💕 (2021年11月27日 14時) (レス) @page7 id: 44f2d9f658 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リル | 作成日時：2021年3月19日 20時
