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そんな俺たちを見て、おお？と沸いたメンバー。
鏡越しに見える、康二と翔太くんがニヤけてる顔がちょっと腹立つけど。
「…とりあえず、こっち」
『あ、えと』
俺、こういうの案外ムード大事にしたいから。
その細い腕を優しく掴んで、部屋の外へと連れ出した。
「んー…ここでいっか」
『目黒さん？どうしたんですか？』
ソロショットはリハの後に予定してたんですけど…と困ったような顔。
ごめん。それも知ってんだけど、独り占めしたかったから。
「すいません。駆け引きとか無理なんで言います」
先にそれだけ伝えて、その身体を引き寄せた。
「俺、好きです。Aさんのこと。」
その言葉に、バッと顔を上げて俺の方を見る。
少し経って、耳まで真っ赤にするその姿があまりにも可愛らしくて。
「あは、びっくりした？」
『や、だって、えっ』
「本気だよ。俺嘘つけないし」
ずっと目で追ってたんだけど。と言うと
口を抑えながら何か勘づいたような顔をして、目を逸らした。
『…よく目が合うな、とは思ってたんです』
「うん、バレてたんだ」
『だけど思い込みだったら恥ずかしいなって、気の所為だと思ってたんです、けど』
「…けど？」
『……目が合ってたってことは、
私が見てるのもバレてたって事です、よね？』
うん。大正解。
ほかのメンバーと話してる時も、俺の事見てる時あるよね。
さっきだってそう。俺が見てるのに気付いて、視線を合わせて、恥ずかしそうに逸らした。
シャッターを切った後、少し俺の事を見つめる時間が長いことも、俺が他のメンバーと話してる時に見られてた事も、気付いてた。
「俺の勘違いだったら、断って欲しいんだけど」
＿＿＿＿もしかして、両思い？
視線を合わせながら問うと、視線を合わせてゆっくり頷いた。
「やった、好き好き同士だ」
そう言って笑うと、嬉しそうに笑った彼女。
まずは名前で呼び合うとこから。
あと好きな食べ物とか、好きな物とか教え合って、
…康二と写真の話する時は、距離感だけ気をつけてね。
そんな俺のお願いに、嬉しそうに返事をした。
あと……俺専用のフォルダ作って欲しいな。
なんてまたワガママ言うのは、これよりちょっと先の話。
(俺の写真だけ、確認の時いつも枚数多いよね)
(ごめんなさい、つい。素敵で)
(それってさ、俺が好きだって思いながら撮ってるから？)
(…あんまり、言わないでください)
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作者名：蒼 | 作成日時：2024年2月25日 20時
