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「でもね、A」
『ん？』
「俺はさ、別に体型とか気にしないよ」
真剣な顔で言われると、思わず恥ずかしくなる。
「…あー、あんまりほら、いつもは言わないけどさ。無理しなくていいってか…そのままでいいっていうか。」
手を引かれて、ぎゅっと抱きしめられた。背中に手を回すと、照くんの大きな体をより感じて、嬉しくなる。
「どんなAでも、好きだから。あんま心配させないで」
ボソボソ、と耳元で言われた言葉。思わず反射的に顔を上げると、そこには耳まで真っ赤にした照くんがいて。
『…照くん』
「待って、こっち見ないで」
『やだ、見る』
「まじで勘弁…」
その大きな手で、自分の顔を隠した。
その手を掴んで優しく退けると、未だに真っ赤なままの可愛い顔。
『…照くん、顔真っ赤』
「うるさい、わかってるってば」
『そんな可愛い照くんに言われたら、ダイエットも諦めちゃうね』
「あんまり可愛いって言うのやめてよ」
でも、ダイエットはやめて。と
また真剣な顔で言うものだから、ごめんなさいと謝った。
「なら一緒にやろ、そしたら無理なく痩せるから」
『え''』
「何その顔」
『…筋トレ、する？』
私の言葉に、にやっと笑う。
「当たり前でしょ、毎日メニュー考えるから」
『えええ〜…』
「楽すんのはダメ。食べたいんでしょ？ご飯もおやつも」
『食べたいけど…』
私が甘いもの好きになったのは、照くんのせいなのに。
そんな気持ちを込めて睨むと、また笑うだけで。
「そっか、甘いもんじゃないもんね、ほんとに好きなのは」
『…〜〜〜っ！』
いきなり触れる唇に、思わず驚くと、まるでイタズラ好きな子どもみたいな顔。
私のダイエット計画は残念ながら終わったけど…
照くんに言われちゃったら、仕方ないよね。
(俺のために痩せるとか、俺の事好きすぎでしょ)
(…次はおやつ半分こしてあげない)
(とかいって、結局半分こしてくれる癖に)
red 〔𝘏𝘢𝘱𝘱𝘺 𝘉𝘪𝘳𝘵𝘩𝘥𝘢𝘺 !〕→←yellow
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作者名：蒼 | 作成日時：2024年2月25日 20時
