トッケビ【JK】 (ページ7)

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トッケビの定義ページ7

ホソク先輩の言う"おつかい"とは紙に書かれた沢山のファイルを書庫から探して取ってこい、と言うものだった

流石大企業。宇宙にまで続くんじゃないかと思わせるくらい高いビルを1課がある階(100階いかないくらい)から地下1階まで降りるなんてしようものならまぁ時間がかかる

沢山の人が色んな階に向かって行き来するから静寂なんて訪れないし2人きりになんてなれず、やっと話ができそうになった時には地下1階に着いていた

『あの、JK「ハンAさんはここから左側を探してください。僕は右側を探すので」…わかりました』

私が発したちっぽけな声は、ジョングクさんの仕事を遂行しようとする声にかき消されてしまった

それもそうか。

ジョングクさんからしたら、2回もこんなやつに呼ばれて快く思うはずがない

それに、トッケビだという決定的証拠を言わない方がジョングクさんも安心して働く事ができるよね

JK「ハンA！」

『はい！』

働き始めて1番に怒鳴られる相手が同期ってどうなの自分

JK「何度呼んでも返事がなかったので大声を出しました。すいません」

『いや、私も気づかなくてすいません』

ジョングクさんの姿を探すと忙しなく動く手を見つけて私も資料を資料探しに本腰を入れる

JK「今さっき、何か言いかけてましたよね」

『あ…もう解決したので大丈夫です。気にしないでください』

JK「僕が、トッケビって事について…ですよね」

『えっ、』

私割とネガティブな方に考えてたのにそんなにストレートに言うのね、そうなのね。

『…はい、そうです』

JK「ご存知の通り僕はトッケビです。でも、多分あなたが知ってるトッケビとはちょっと違うと思います」

『精霊ってやつですか？』

JK「精霊？」

『はい。ネットで調べたら、トッケビは精霊だっ、て…』

私が言い終わらないうちにジョングクさんめっちゃでかい声で笑い出したんだけど？え？

JK「精霊笑笑笑初めて言われました笑」

『あ、そうなんですね…』

めっちゃ恥ずかしいやつじゃんこれ！穴があったら入りたい。
本当今顔見えてなくてよかった

JK「じゃあ僕精霊で笑」

『トッケビの定義ってそんな軽く決めれるもんなの？』

JK「決めれるでしょ。だって僕トッケビだもん」

『ゆる過ぎでしょ笑』

なんか、空気が軽くなった気がする
私がついタメ口になったからかな。

あれ、私意外と嫌われてないんじゃない？