トッケビ【JK】 (ページ12)

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魔法が解けたらどうなるのページ12

扉を開けると広がっていたのは、綺麗な夜景だった

書庫って地下1階で、しかも、建物の中にあったよね！？

『ここどこ！？』

JK「え！？何で！」

後ろを振り返ったジョングクは、私がいることにとても驚いたらしい

JK「どうやってついてきたの？」

『扉を…あけて？』

こればっかりは本当にそうとしか言いようがない

大きなため息をついたジョングクはコンクリートの上に座った

JK「座りなよ」

そう言ってジョングクは隣を小さく叩いた

『…お邪魔します』

JK「俺、人呪わないし呪えないから」

『あ、そう、なんだ…』

ユンギオッパめ。嘘つきやがって

JK「だから普通に接して？」

『うん。そうする。ごめん』

気まずい沈黙が訪れてしまった
何言えばいいんだろう

『あのさ』

JK「何？」

『知り合いから聞いたんだけど…別の知り合いから。トッケビって、花嫁を探してるの？』

JK「うん、そうだよ」

『その花嫁って…』

JK「全然駄目。今までいろんなとこ行ったけど見つかんない」

『じゃあさ、花嫁にあざがあるって本当？青くて花の形みたいなあざ』

JK「そうだけど…知ってるの？あざがある人」

『…うん。今さっきジョングクに酷いことしたから協力したくて』

JK「本当！？ありがとう。その人ってどこにいるの？」

私はハイヒールの靴を脱いだ。
ストッキングはいてるけど何とか見える

JK「えっ…A？」

『小さい時にできたアザなの。本当に花嫁かも分からないけど。でももし、私が花嫁だったらジョングクにかかってる呪いを解けるんでしょ？』

JK「うん解けるよ」

あれ、もっと喜ぶかと思ったらなんだか少し寂しそうな顔だね

『呪いが解けたら、ジョングクはどうなるの？』

JK「え？」

『色々あるでしょ。ほら、本当の姿になったり、普通の人間になったり…消える、とか』

JK「あぁ笑そういうこと？俺は呪いが解けたら世界で1番かっこよくなるよ」

『何それ笑』

JK「いや本当だって絶対信じてないだろ？」

『信じられるわけないじゃん笑笑』

それから2人ともツボって笑ってた
なんだ全然怖くないじゃんトッケビ

2人の笑いが収まった頃、ジョングクのお腹が鳴った

『このタイミングで鳴る？普通』

JK「ごめん悪気はない」

『しょうがない。私の行きつけのお店に連れて行ってあげるよ』

JK「本当？やったね」