【学パロ】美術部部長はアイデア難民２【d!】 (ページ4)

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you side

『…張り出されてる』

「ほんまに知らんかったんやな」

放課後。2年廊下にでかでかと張り出されている順位表にぱち、と瞬きを繰り返す。
逆にどうして気づかなかったのだろうか、私。

「えっと…お、ほら！あそこに名前あるやろ！」

『いやどこー…あ、本当だ。確かに高め』

「そういうAさんは自分の名前みっけたん？」

凄い凄い、と幼稚園児を褒めるときのように拍手をして称えていれば、そんなことを聞かれる。
順位とかはさほど気にしていなかったし、探してみるのも手か…と、取り敢えず真ん中らへんから探し始める。

『…どこだろ、私の名前』

少しきゅう、と眉間を細めにらめっこを続ける。どれだけ辿っても名前が見当たらず、首を傾げていれば。

「ふむ。雀鈴A、17位じゃないか。頭が良いんだな。あと、目を細めて見るのは乱視の原因になるからやめておけ」

『あ、17位？本当だ…ありがとうございま____ん？』

横から聞こえた声そのまま目線をかなり上へ上げれば、確かにそこに自分の名前はあった。意外である。あまり高くないだろうな、とずっと下の方を探っていたのに。

取り敢えずお礼を…と考えたところで、ふと、その声に聞き覚えがないことに気がつく。いやホラーかって。
数秒ラグありつつ、急いで隣を見れば。

『？？？』

「ロボロたちから聞いたとおりだな。グルッペンだ。気軽にグルちゃんと呼んでくれていいゾ！」

『せいっ、生徒会長！？』

自分でも驚くほどの声を出してしまって、咄嗟に周りを見る。幸い人はおらず、ほっと息を吐いた。…いや、もしかしたら彼が来たから居なくなった…のかもしれないけれども。

「流石にそれは知っていたか」

『いやまぁ…。それとその、あだ名呼びはまだちょっと』

「手厳しいな」

ふはは、と笑うその様はど直球に言えば魔王である。正直帰ってほしい。怖い。ここは魔界じゃないんだよ！！

というか鬱くんとロボロくんどこ行ったんですかね。

まさかおいて行かれた？まぁ一緒に帰る約束はしてないけど。
えぇ、と戸惑っていれば、また新しい声が聞こえてくる。言葉を聞く限り、どうやらグルッペンさんに用事があるようで。

「ったく、勝手にどこか行かんでくれませんかねグルさん。あんましここに長居しない、どんだけ書類が余っとると思っとるんや…」

頭を抱えながら歩いてきたのは、高身長の人。…あ、この人、なんか見たことある…？