【学パロ】美術部部長はアイデア難民２【d!】 (ページ2)

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学年トップ集団とページ2

you side

「それじゃあテスト返すぞー、机の上の筆箱とかシャーペンはしまうように！」

先生の言葉に、クラス中がざわざわと騒がしくなる。2日間に渡る期末テストは昨日で終わり、今日から返却期間へと時は進んでいた。

チーノくんに勉強を教えていたからか、基礎事項の復習になって助かった。結果的に2年の勉強へと繋がったし、いつもが悪いわけではないにしろ今回は少しばかり自信がある。

…まあ、そのせいで部活の仕事の進捗はゼロに等しいのだけれども。

それはそれ、これはこれである。
部活に所属しておいてなんだが、ほら、学生の本分は勉強だって言うじゃんね。ね？

「次、雀鈴ー」

『あ、はい』

教科別に返ってくるテスト。
今日の時間割を考えて、返却されるのは現代語と科学分野だ。

ちなみに、既に返されていたロボロくんは、解答用紙を見た瞬間に机に伏せていた。…駄目だったんだなあ、点数。

『…って、あえぇ？』

「どっ、どないしたんAさん？」

席について点数を見て、思わず声が裏返る。普段の私からすればそれ程大きな声を出していたようで、ロボロくんがばッと起き上がってこちらを見た。いや切り替え早。驚かしてごめんね。

『い、いや、意外と高かったから驚いてまして…』

「へぇ、現代語得意なん？何点？」

『うーんと…89点です』

「はちっ…今回のテストそれなり難易度高いゆうとったのにほぼ90取ったんか！？嘘ぉ…」

Aさん勉強も出来るんか…そっか…真面目やもんなあ
などとぶつぶつ呟いている彼に、相変わらず私は大人しい真面目な生徒という認識なんだな…と思う。そろそろただの騒がしい陰キャですよって言ったほうがいいのだろうか、これ。

「というか、そうなると学年順位高そうやな、Aさん」

『え？なんですか学年順位って』

「あれ、知らん？主要5教科のテストの合計点数順位。去年もあったはずやけど…？」

去年もあった…だと？
確かに去年は友人らしい友人も居なかったし、ホームルーム中も先生の話を聞かず絵を描いていたから…知らなくとも可笑しくないけど…。

…。

「ま、まぁ！毎回結果でとるけど、首位変わらへんし！見とらんくても弊害はないと思うというか！」

『あはは…、ちなみに去年の学年一位って？』

「1位？あぁ。グルッペンやで。生徒会長のことやな」

グルッペンさん…。
最近よく聞く名前だな…と思いつつ、いつか会いそうだなとどこか気を遠くする。だって生徒会だもんな。くそう。