予告的ななにか ページ1
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きっと、始業式のあの日。幼馴染と久しぶりにゆっくりと話しながら帰ったことが、全ての幕開けだったのだろう。
らんらん経由で生徒会副会長のオスマンくんと出会い、クラスではロボロくんと、鬱くんと。体力測定で、一瞬ではあるもののコネシマくんやシャオロンくんとも鉢合わせた。
遠足ではエーミールくん。学校の動物小屋近くではゾムくんと。
そして、部活で、チーノくんとショッピくん。
物語は確実に歩みを進めていて、
多分、まだ始まったばかりなのだろう。
だって、
『…チーノくん、テストの結果は如何ほどで?』
「……………あはは」
「先輩から教えてもらってた教科だけそれなりに良かったっすよ」
『ショッピくん慈悲ないな』
夏休み前の、中間テストがあって。
「なぁなぁ、今朝学校近くにあった掲示板見よった?夏祭りやってAちゃん。一緒に行かへん?」
『ああ鬱くん、おはようございます。…夏祭りですか…』
「はよー大先生。もうそんな時期か。んー、沢山食べれるのはええけど、人混みは少しなあ」
「いやあ、小さくて迷子になるもんなお前」
「ならへんし小さくもないわ!!!」
学生のお楽しみ、夏休みがやってきて。
「そういや、またAと走れると思うと楽しみやな!」
「せやなぁ!今度は負けへんって宣戦布告してきたしな、うんうん」
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『っへくしゅ、……風邪かな』
「え、大丈夫?今日送ろうか」
「Aちゃんのこと誰かが噂しとるんちゃう?きゃあ!人気者めう!」
「確かにイフリートには人気やなA!」
それが明ければ、二大イベントの一つ、体育祭が待ち構えている。
たった1年、されど1年。
時間は止まってくれもしないし、非常に進むだけである。
それをどのように過ごすかは己次第ではあるけれども、外的要因には、やはり抗えないものであって。
「ふむ!君が噂のAくんだな」
「ああ、Aさん。少しぶりですね!俺のこと覚えてます?エーミールですよ」
「ほんまにすまん…!色々頼んどってしまって忙しいっちゅうのに…」
『覚えてますよ。…って、いや、それはそれとして…』
…なんか私、生徒会メンバーに気に入られてる…?なんて。
いやいやぁ、そんなまさか!
……ねぇ?
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作者名:森樂 | 作成日時:2021年2月20日 18時