地獄を、君と。

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｢っ…！！Aっ…！？｣



船のゆったりとした揺れとは違う、激しい揺さぶりに、勢い良く体を起こした。



荒れた様子のない船内で、ミンジュン君が心配そうな顔でこちらを見ている。



背中に大量の冷や汗が伝って気持ち悪い。


目は覚めているのに、視界はぼやけたままだ。


ボロボロと涙が零れ落ち、服にシミを作っていく。





『夢……？』


｢ダイジョウブ？｣





ミンジュン君はさらに心配そうな顔になると、私の顔を覗き込み、涙を拭った。

彼の手が、頬に触れる。

慌てて傷口に目を向けるが、痛々しく巻かれた包帯は白いままだ。




思わず、彼の胸に頬を寄せた。



彼は一瞬戸惑った表情を見せたが、直ぐに優しく抱き締め返してくれた。



鮮明に思い出される夢の内容に、震えが止まらない。


彼は私が落ち着くまでの間、何も言わずに背中を摩ってくれていた。









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いただいたリクエストの内容が、船の中というシチュエーションでしたので、時系列的にはミンジュン君が撃たれた日の夜を想像していただければ、話がわかりやすいかと思います。

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