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もうとっくに日付を跨いだであろう時間になったが、出て行った女性のことが気になり中々寝付けない。


明日の朝まで待ちながら…なんて言っていたが、この時間になっても帰ってこないのでは、正直もう生きている可能性も低い。


そんな最低なことを考えていると、誰かが歩いている気配を感じ、そっと身体を起こす。


目を凝らして見てみると、ミンジュン君がカーテンの隙間から外を眺めていた。


女性が出ていってしまったことに、責任を感じているのだろう。


その表情は、暗闇の中でもわかるほどに落ち込んでいる。



周りで寝ている皆を起こさないよう、そっと立ち上がると彼の隣に立った。


彼は一瞬驚いたように振り返ったが、またすぐに曇った表情の顔を窓の外へ向ける。







『ミンジュン君のせいじゃないですよ…』


ありきたり過ぎる言葉しか出てこない自分に、嫌気がさした。

彼はこちらを見ることも無く、さらに深刻そうに顔を俯かせる。



『ミンジュン君は凄いですよ…こんな世界で、皆自分のことで精一杯なのに…今日会ったばかりの人の事こんなに心配してて…』


ぽつぽつと言葉を零すが、彼は俯いたままだ。


『私のことも、いつも気にしてくれてて…私、いつもミンジュン君に助けられてます…』









『だから…ありがとう。』


その言葉で、彼はハッとしたように振り返った。

悲しそうな、驚いたような、複雑な顔でこちらを見ている彼に、こちらまで泣きそうになる。






彼は私の手を引くと、そのまま弱い力で抱きしめる。


「アリガトウ。」


私の肩にぽたぽたと水滴が零れて、じわりと湿っていくのがわかる。








私もそっと目を閉じると、まだ少し濡れている彼の背中に手を回した。

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(プロフ) - リクエストのお話、ありがとうございました!最高でした…!! (2021年3月2日 23時) (レス) id: dbf834a117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - それでお願いします (2021年3月2日 20時) (レス) id: 1283154a8f (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - こころさん» コメント、リクエストありがとうございます!事故チュー!素敵ですねっ!作者は小学生の頃、クラスメイトのいじめっ子と事故チューしてしまい、クラス替えまでの半年間本当に死にたかったです!(?) (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - アンジュさん» 宇和島さんの時の響くんみたいな感じですね!(笑) 必死で切ない感じに仕上げられるよう頑張ります! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - ぽんちゃんさん» コメント、リクエストありがとうございます!逆パターンいいですね!順番に書かせていただきますので、楽しみにお待ちくださいませ! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なすび丸 | 作成日時:2021年2月23日 22時

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