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びしょ濡れで帰ってきた二人の表情は暗い。
急いで用意していたタオルを手渡す。
「あの…娘は…?」
耐えかねたように切り出した女性に、二人の顔にはさらに影がかかった。
「……もう、ゴーレムに。」
長い沈黙を破ったのは、間宮さんだった。
間宮さんの言葉に、女性は「嘘だ」と半狂乱になって叫ぶ。
ミンジュン君が女性に歩み寄り、ポケットからなにか取り出して手渡した。
ピンク色のリボンが付いた髪飾りだ。
「っ…、」
それを震える手で受け取った女性は、フラフラと覚束無い足取りで倉庫を出ていく。
間宮さんが声をかけ、ミンジュン君が腕を掴んで止めるが、女性は怒鳴り声をあげるとミンジュン君の手を振り払って外へ出ていってしまった。
女性の心中を痛いほど察した私達は、女性を止めることができないまま立ち尽くす。
「とりあえず、二人は体を拭かないと…」
紹子さんが戻ってきた二人に声をかける。
もう日が暮れている時間なので、明日の朝まで女性を待ちながらここで休むことになった。
私は女性が帰ってきた時のことを考え、タオルと食事を用意して待っていたが、真夜中を過ぎても女性が帰ってくることはなかった。
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いきなりのオリキャラ(?)投入申し訳ないです。
今回の番外編は、《ミンジュン君を慰める》というテーマで書いておりますので、まずはミンジュン君に落ち込んでもらわないと話が始まらなくて…(最低)
展開が暗い感じなので、ただのイチャイチャが見たかった方は申し訳ないです…
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n(プロフ) - リクエストのお話、ありがとうございました!最高でした…!! (2021年3月2日 23時) (レス) id: dbf834a117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - それでお願いします (2021年3月2日 20時) (レス) id: 1283154a8f (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - こころさん» コメント、リクエストありがとうございます!事故チュー!素敵ですねっ!作者は小学生の頃、クラスメイトのいじめっ子と事故チューしてしまい、クラス替えまでの半年間本当に死にたかったです!(?) (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - アンジュさん» 宇和島さんの時の響くんみたいな感じですね!(笑) 必死で切ない感じに仕上げられるよう頑張ります! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - ぽんちゃんさん» コメント、リクエストありがとうございます!逆パターンいいですね!順番に書かせていただきますので、楽しみにお待ちくださいませ! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なすび丸 | 作成日時:2021年2月23日 22時