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「……ちゃん…Aちゃん。」
うっすらと目を開けると、紹子さんが私の顔を覗き込んでいた。
『えっ…』
いつの間に眠ってしまっていたのだろうか、目が覚めると、座敷ではなく移動する前にいた木陰だった。
…しかもミンジュン君の背中の上だ。
起こさないよう背負ってきてくれたのだろうか…
「起こしちゃってごめんね。はい、これ。」
丁寧に紙袋に包まれているそれを渡され、ミンジュン君がそっと下ろしてくれる。
謝罪とお礼を述べると、軽く頭を撫でられる。
熱くなる顔を隠すように、そそくさと近くのお手洗いに向かった。
『すみません、お待たせしました。』
用品を届けてくれた皆に何度もお礼を言うと、皆笑って頷いてくれる。
「じゃあ行きましょうか。」
日暮れも近いということで、今日の寝床を探すことにした私達は、再び駐屯地方面へと歩き出した。
佳奈恵さんが私の方へ寄ってくると、痛み止めの薬を手渡してくれる。
『わ、ありがとうございます!』
痛みが重い私にとって、これはかなりありがたかった。
佳奈恵さんはいいよいいよと首を横に振ると、私の耳に顔を寄せた。
「Aさんって、ミンジュンさんのこと好きなんですか?」
『えっ…!?』
不意打ちの質問に、つい大きい声が出た。
一斉にこちらを振り向く皆に、なんでもないですと必死に手を胸の前で振る。
その様子を見た佳奈恵さんは、小さく吹き出した。
「応援してますね。」
佳奈恵さんは、ニヤニヤとした顔で私の肩を叩く。
『ちょ…私好きなんて一言もっ…』
弁解しようと口を開くが、佳奈恵さんは聞く耳を持たないようで、紹子さんと結月ちゃんのところへ行ってしまった。
「A、ダイジョウブ?」
佳奈恵さんに言われたことをぼーっと考えていると、体調が悪いと思ったのか、ミンジュン君が顔を覗き込んできた。
『え、いや、違いますっ…!』
真っ赤になって首を振る私と、戸惑う彼に、佳奈恵さんがまた吹き出したのが聞こえた。
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n(プロフ) - リクエストのお話、ありがとうございました!最高でした…!! (2021年3月2日 23時) (レス) id: dbf834a117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - それでお願いします (2021年3月2日 20時) (レス) id: 1283154a8f (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - こころさん» コメント、リクエストありがとうございます!事故チュー!素敵ですねっ!作者は小学生の頃、クラスメイトのいじめっ子と事故チューしてしまい、クラス替えまでの半年間本当に死にたかったです!(?) (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - アンジュさん» 宇和島さんの時の響くんみたいな感じですね!(笑) 必死で切ない感じに仕上げられるよう頑張ります! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - ぽんちゃんさん» コメント、リクエストありがとうございます!逆パターンいいですね!順番に書かせていただきますので、楽しみにお待ちくださいませ! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なすび丸 | 作成日時:2021年2月23日 22時