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さら様リクエスト ページ1

「Aさんっ!!起きて!!!」


等々力さんと別れてから数日、私達は休む間もなく歩き続けていたが、体力的にも限界が近く、たまたま見つけた倉庫で休んでいた。

久しぶりの休憩に気が抜けていたのだろう。

随分ぐっすりと眠ってしまっていたようで、間宮さんに揺さぶられるまで異変に気が付かなった。




夜明けまであと数時間はあるだろう薄暗い倉庫内に、バンバンと大きな音が響き渡っていた。



『な、なにっ…?』



寝起きの頭はまだ覚めきっておらず、ぼやぼやとした視界の中で音の正体を探る。


閉じたシャッターがガタガタと揺れ、その音に混じり低い呻き声がいくつも聞こえてきた。


ようやく音の正体を理解し、スっと血の気が引いていくのがわかる。



どうやら夜になり動き出した化け物に、私達がここいにいることがバレてしまったらしい。


出入口は閉じているシャッターただ一つ。


シャッターを開ければすぐそこに化け物の大群がいるのは見なくてもわかった。



「どうするんですかこれ…!」

「もう終わりだっ…!!」


佳奈恵さんと甲本さんが焦った声で嘆く。


間宮さんは何か策はないかと考え込み、思いついたように倉庫内の棚を漁り出した。


「あった…!!」


戻ってきた間宮さんが手にしているのは、どうやら組み立て式の脚立のようだ。


間宮さんは壁際に脚立を立てると、私達の身長よりも少し高い位置にある窓に手をかけた。



「ここから脱出しましょう。俺とミンジュン、甲本さんが先に下りて、女性陣が降りるのを補助します。」


そう言うと間宮さんは先陣をきって降りていった。


続いてミンジュン。

そして甲本さんも文句を言いながら窓から飛び降りていく。


紹子さんが結月ちゃんを持ち上げ、飛び降りた結月ちゃんを下にいる間宮さん達が受け止める。

紹子さんも後を追い、残るは私だけとなった。




私が脚立に足をかけたその時、ガシャンガシャンと大きな音がしてシャッターが壊れた。


数十体はいるであろう化け物達が、一斉にこちらへ向かってくる。


急いで脚立を登り窓へと足を伸ばすが、こちらへたどり着いた化け物が、脚立をグラグラと揺らした。


『…っ!!』


私はバランスを崩しながらも何とか窓に足をかける。








『あっ…っ』


激しく揺らされた脚立が、ぐらりと後ろへ倒れた。

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(プロフ) - リクエストのお話、ありがとうございました!最高でした…!! (2021年3月2日 23時) (レス) id: dbf834a117 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - それでお願いします (2021年3月2日 20時) (レス) id: 1283154a8f (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - こころさん» コメント、リクエストありがとうございます!事故チュー!素敵ですねっ!作者は小学生の頃、クラスメイトのいじめっ子と事故チューしてしまい、クラス替えまでの半年間本当に死にたかったです!(?) (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - アンジュさん» 宇和島さんの時の響くんみたいな感じですね!(笑) 必死で切ない感じに仕上げられるよう頑張ります! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - ぽんちゃんさん» コメント、リクエストありがとうございます!逆パターンいいですね!順番に書かせていただきますので、楽しみにお待ちくださいませ! (2021年3月2日 16時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なすび丸 | 作成日時:2021年2月23日 22時

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