第5話 ページ8
廊下を走り、急いで階段を下る。
階段下の廊下の奥の扉を、間宮さんが慎重に開けた。
“ヴォォォ"ォ"”
扉の中に潜んでいた化け物達が、一斉に私に向かってくる。
ミンジュン君に腕を引っ張られ、もつれそうな足を必死に動かし廊下を走ると、少しだけ開いているシャッターの隙間に転がり込んだ。
『間宮さん、あっち！』
空間の奥には、上へ続いていそうなハシゴがある。
私、ミンジュン君、間宮さんの順で急いでハシゴを登っていると、
ﾊﾟｧﾝ
乾いた銃声と、ミンジュン君の小さく呻く声が聞こえた。
『ミンジュン君！？』
慌てて下を向くと、ミンジュン君の肩からは血が流れ出ていた。
『っ！ミンジュン君っ…』
私が彼に声をかけようとすると、｢動くな｣という自衛官の声が響いた。
｢動くとあんたも撃つぞ。｣
自衛官は、なんの迷いもなく私に銃口を向ける。
すると、自衛官の後ろからゴーレムが現れ、自衛官に噛みつきながら引きずっていく。
｢助けてくれっ！！見捨てないでくれ！！｣
さっきまで銃を向けていた相手に、大声で助けを求める自衛官。
私はこれが好機とばかりに、急いでハシゴを登りきると、痛みで顔をしかめるミンジュン君を引き上げた。
間宮さんは、自衛官の方を向きしばらく考えると、何を思ったのかハシゴを降りていく。
『間宮さん！？なにやってるんですか早く！！』
｢置いていかないでくれ！！助けてくれ！！｣
私と自衛官の声に挟まれた間宮さんは、困惑したようにキョロキョロしている。
『間宮さん！！！』
ミンジュン君を撃った人を、それももう噛まれている人を助けようなんて、私には考えられなかった。
私が怒ったように叫ぶと、間宮さんは悔しそうにしながらもハシゴを登ってきた。
あの人を助けるなんて、ありえない。
そうは思っていても、船着場までの道中、自衛官の最期の断末魔が頭から離れてくれなかった。
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あお(プロフ) - コメント失礼します。��or�△�、私的にミンジュン君が噛まれず主人公ちゃんが噛まれるっていうのもいいなって思ってます！毎日楽しみにしてます！この作品すごく好きなので何度も何度も読み返してます！！笑 (2021年3月1日 17時) (
レス) id: a4e0d9fce2 (このIDを非表示/違反報告)
愛理(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。ミンジュンのお話は初めてで、なすび丸さんのこの小説と出会えた時すごく嬉しかったです。私も7話死ぬほど泣きました。翌日二重が一重になってしまいました。今でも涙が止まりません。頑張って一緒に乗り切りましょう(;_;) (2021年3月1日 15時) (レス) id: e8a3e97b57 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - �，鬚�願いします！ (2021年3月1日 15時) (レス) id: 55a71b65f6 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - �，鉢◆⇔省�みてみたいです、、 (2021年3月1日 15時) (レス) id: 3ed687a5aa (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 初めてまして！いつもこの作品が大好きで、夢小説の中でも�，離魯奪圈璽┘鵐匹砲覆辰突澆靴い任后�夢主ちゃんとミンジュンくんを幸せになって頂きたいです！(>ω<。) (2021年3月1日 13時) (レス) id: f86f308459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすび丸 | 作成日時：2021年2月15日 1時
