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支えたい ページ11

新幹線に乗って地元である鹿児島県に戻る

駅を出て見えた景色は懐かしい
でも、そんなことは今、どうでも良かった

タクシーを使って病院に行くと
ご家族の方が迎えてくれた

千切姉「女主ちゃん」

『豹馬くんは…』

千切母「今は休んでるよ
もう少し様子見て、リハビリがはじまるんだって」

『そうですか』

千切母「わざわざごめんね」

『いえ、私が来たくて来ただけなので』

病室に案内され、中に入る
他の人は気を使ってか、私と2人にさせてくれた

千切「!女主…」

千切ちゃんの目に光はない
私の名前を呼ぶ時も、声に正気がなかった

『久しぶり』

千切「あぁ」

さて、何から言おうか

『…足を怪我したんだよね』

千切「…」

『もう夢を諦めるん?』

千切「……」

私が何を言っても説得力はないだろう
だって私には気持ちがわからないから

『私ね、怪我したって聞いた時
すごく心配した
私が今から言うことは
なんの役にも立たないかもしれない
でも、聞くだけ聞いて』

無言で下を向く彼を
私はまっすぐ見つめる

『足を怪我しても走ることはできる
でも悪化する可能性もあるし、
二度と走れなくなる可能性もある』

これは最悪の結果

『夢を諦めるか、進むかは本人次第
私はどんな選択でも受け入れる
でも、約束して欲しい』

『後悔だけはしないで』

千切「………」

顔を上げ、こちらを見るその瞳には光はない
でも、最初よりはまともな気がする

私の言葉が届いたのだろうか

『言いたいことは言ったからもう行くね』

ホントはここにいたい
リハビリの時も支えていたい
退院まで、そばにいたい

そんな気持ちを抑えて
私は扉に手をかける

千切「女主、」

『ん?』

千切「…行くなよ」

『え、』

弱々しく
でも、視線はちゃんと交わって

彼は私を止めた

千切「…退院するまでは、一緒にいてくれ」

『………』

同じこと考えてた

なんて、言えないけど
やっぱり嬉しいよね

『うん』

私が支えるから

だから……

夢を諦めないで

泊まり込み→←作者より



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らず - 更新頑張って下さい!応援してます‼ (2023年3月29日 2時) (レス) @page38 id: 420a815871 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カフェオレさん | 作成日時:2023年3月24日 21時

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