何故かこいつらだけにはモテるんだ。[おそ松さん]

26松【過去編】 ページ27

「おめでとうございます！元気な女の子ですよ！」









わたしは、ごく普通に生まれた。









まだ歩くことも出来ない小さな私はすごく可愛がられてきた。







「A!!あなた!!Aが立ったわよ!!!」







「やったな!!!」







お父さん、お母さん。





私達家族は仲良しで有名だった。









でも、私が小学校に上がったころのある時、お父さんが浮気していたことが発覚したのだ。
休みの日は帰ってきてさえくれなくなった。
あんなに仲良しで有名だった家族は崩壊していった。







「なんで‥‥、なんでなのよ！！！！！」








お母さんも精神的にダメージを受けていて、いつも物に当たるようになっていた。







「何見てんのよ‥‥」







「お、お母さん、お腹空いた‥‥」






「知らないわよ！！大体あんたの顔あの人にそっくりで見ててイライラするのよ！！！！！」









ろくにご飯も与えられず、母親からの暴力の日々。
小学生だった私の小さな体にできた大きなアザ。






ある日からお母さんさえも帰ってこなくなった。
お母さんは壊れ、お金に塗れ残酷な人生だった。






私はお母さんが帰ってこなくなった冬の夜。
こたつの中で背中を丸めてまるで、猫のように縮こまる。





暗い、暗い、暗い。
温もりがない。
愛もない。
苦しい‥。
苦しいよ‥。








誰か、助けて‥‥

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