愛が８９つ ページ34
ノーマンside
『総員注目！！！』
多少の怒気を孕んだ香織の号令に
焦りや動揺、悲嘆で騒然としていた場の視線が一斉に集まった
蓮「姉、さん…」
僕に、エリーは救えない
エリーもそれを分かっている
分かっていて、蓮もエリーを救おうとはしていない
でも、蓮はエリーを受け入れようとした
苦しみも悲しみもエリーが吐き出さない何もかもを受け止めようとした
知らない「エリー」を
僕は、「香織」を受け止めようとしていた？
『隠は総出で子供達の保護へ向かえ！！
隊士は護衛だ！
揃い次第子供達を筆頭に地下へ送る！』
否、していなかった
壊れないよう、溢れないようにずっと口を閉ざしていたエリーが
息継ぎを諦めてしまうほどにエリーには希望がなかった
だから全てを「月咲香織」と言うもう1人の自分に沈めて
心も気持ちも捨ててしまった
全部、全部
命を懸けて
心を捨てて
本音を沈めて
蓮「じゃあ鬼の相手はっ！」
『全て引き受ける』
「月咲様！俺たちもまだ戦えます！」
「そうです！一緒に戦えば鬼だって」
『そのような甘い考えは今すぐこの場で捨てろ
私はそんな甘ったれた言葉を吐くようお前たちを鍛えた覚えはない
今この場で最優先にすべきは子供達の保護、避難
優先順位を見誤るんじゃない』
低く唸る声が響く
迷いに食らいつき噛み砕いた
農園鬼「み、認められるか！
私の食用児…！
勝手に逃げるなど、私が今この場で食___」
鬼の中央の目に、苦無が刺さった
たった、一瞬
何の前触れもなく
『お前が認めなかろうが、どうでも良い
香織の姿を見て、
数いる鬼の内の一体が目をギラリと光らせた
樹「ようやく…ようやく見つけたぞォ
氷輪の死神姫ェェェ！！！」
凄まじい雄叫びを響かせて空気が押し寄せる
暴風が巻き起こった
宇髄「香織、お前、何したんだよ
討ち逃したか？」
樹「そんなんじゃ、そんなんじゃねェなア…
お前は覚えてんのかア？
俺のことォ」
香織は、愛想の良い笑みを浮かべた
『えぇ、勿論
お久しぶりですね、樹さん』
笑顔とは裏腹に
氷山の一角から睨みつけたような視線と起伏のない声に
ぞわりと寒気がした
『お兄さんの後追いですか？
結構ですけど、仕事を増やすのは止めて貰いたいね
迷惑だから』
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アイリス(プロフ) - アイさん» ありがとうございます！物語も終盤ですのであと少し頑張ります！ (2021年3月31日 23時) (
レス) id: b185c217cf (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - すごく楽しくて一気に読んでしまいました！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年3月31日 19時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 多作品のキャラクターを同時系列で纏めてしまうのはあまりオススメしませんね。読者さんに背景設定が伝わりにくくなってしまいます。クロスオーバーなら２作ほどが良いのでは？ (2021年3月22日 19時) (レス) id: b185c217cf (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 貴方の知ってるアニメですよ。ワンピースです。夢主は約エマと炭治郎の娘です。 (2021年3月22日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 良いですよ。ただ何の作品かによってはお断りさせていただくかもしれません。どう合作するのかは分かりませんが...。それと申し訳ないですけど東方は知りません。 (2021年3月22日 19時) (レス) id: b185c217cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイリス | 作成日時：2021年2月18日 22時
