裸足で砂浜を駆ける ページ39
レイ「A日焼け止め塗った？」
『塗ったよ！』
レイ「これ、帽子かぶって」
『あぅ』
レイは私につばの大きな麦わら帽子を被せた。
早く行きたい私に反し、レイは準備にぬかりない。
いつまで経ってもパラソルの下から出られない私はやきもきする。
『まーだー？』
レイ「よし、いいぞ。あぁでも砂浜熱いから、水辺まで行こう」
『もー！』
ノーマン「過保護だねぇ」
隣のノーマンはけらけらと笑っている。
しかもせっかく可愛い水着を買ったのに、レイに上からTシャツを着せられてしまった。
レイに抱えられると、いつもは服越しで触れるはずの筋肉に直に触れたことで、どきりとする。
あれ、レイってこんななら逞しかったっけ……。
ハウスの時繋いでいた手も、今は私よりも大きくなって、顔だって見上げなければ私は見ることができない。
『レイ、レイ待って。水が打ち寄せてるわ。どういう現象？』
レイ「風だよ。どっかで水が押されてここまで来るんだ」
『へぇ』
エマ「2人とも科学的すぎ！」
レイにしがみつきながら、恐る恐る足を下ろしてみる。
水を含みややひんやりとした砂が、私の足を包んだ。
指先はすぐに砂に埋れていく。
両足をついた私は、しばらく動けないでいた。
『すごい……。これが海なのね』
遠くを見渡しても水平線が丸くあるだけで、まったく向こう岸は見えない。
太陽の眩しさに目を細める。
砂浜には貝殻や珊瑚が落ちていた。
全部初めて見るもの。
好奇心をそのままにしていたら、エマがビーチボールに呼びに来るまでだいぶ時間が経っていた。
エマ「A飲み物買いに行かない？さっき見てきたんだけど、あっちの売店の方にダイニングバーがあったの」
『じゃあノーマンとレイの分も買ってきてあげようか』
腰にパレオを巻いて立ち上がる。
エマに手を引かれるままついていった。
『可愛いこれ。お花乗ってるよ？」
エマ「しかもカラフル！」
店頭に並ぶグラスに目を移していく。
ガラスの淵にはフルーツが添えられていた。
「おや、嬢ちゃんたち知らないのか？これはトロピカルドリンクだよ。お酒を果汁で割ってるんだ」
『あら、ごめんなさい、お酒は飲めなくて……』
「じゃあジュースに変えてあげよう」
構えのいい店主さんは沢山のフルーツをサービスしてくれた。
曰く、「別嬪さんにはおまけ」だそう。
『レイたちもう戻ってるかな？』
エマ「かも。早く戻ろ「お嬢さんたち、かわいーね」
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鯛だし塩ラーメン - 本当にないてしまいました。作品のクオリティもそうですが、今もガチ泣きしています。軽い気持ちで読み始めた作品でしたがクオリティの高さに驚き感銘を受けました。これで読むのは2週目ですがこの作品は月一で読みたいです。 (2月23日 0時) (
レス) @page49 id: fe38abeccf (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 何回も読み返します、色々伝えたいことはあるのですが、流石に失礼します！ほんとのに大好きです‼︎長文失礼しました (2023年1月10日 9時) (レス) @page49 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - ずいぶん前ですけど、完結おめでとう御座います!本当に泣いてしまいましたし、言葉などとても綺麗です!物語ももちろん解説などとても感動しました!自分の好きな書き方で、とても尊敬しています。長編お疲れ様でしたずっと応援させて頂きます!とても楽しく面白かったです (2023年1月10日 9時) (レス) @page49 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
未麗 - 感動しました〜〜(T ^ T) ピーターとの関係性、家族愛、レイとの物語（？）全てに感動しました。これからも頑張ってください。応援してます！！ (2022年11月7日 10時) (レス) @page49 id: 68238521a7 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 途中でちょくちょく泣いちゃうようなお話でした！とても面白かったです！こんな素敵な作品を書いて下さりありがとうございました！ (2022年9月19日 1時) (レス) @page49 id: 3d29eeb498 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイリス | 作成日時：2021年10月27日 7時
