蝶の羽ばたき ページ4
『のーま、のーまん』
ノーマン「……ごめん、びっくりさせたね、痛かったね」
ノーマンは額に冷や汗を滲ませながら、強く抱いた私の腕を優しくさすった。
いいの、そんなことはどうでもいいの。
いつから？最初から？一人で耐えてたの？進行状態は？
ノーマン「…Λの最初の方から、進行状態は、レベル4」
『4！？』
愕然とした。
むしろどうして今まで隠せていたのか不思議なくらいだ。
持てない。ダメ。溢れちゃう。
守りたいものが手のひらからこぼれ落ちていく。
…いやだ。
やだ。いなくならないで。
置いて行かないで。
ノーマン「ハヤト！Aを部屋に連れて行ってくれ」
ハヤト「はいボス！」
『ま、待って、』
ノーマンが私を立ち上がらせる。
ハヤトが私を外へ誘導するように手を引いた。
ノーマン「ハヤト、邪血の少女の件だ。先に彼女を説得してきてくれ。そのためのAだ」
ハヤト「ギルダさんとドンさんはどうしますか」
ノーマン「エマたちが発った後、明日明後日でいい」
ハヤト「了解しました！」
訳の分からない話が私を置き去りに進んでいく。
ノーマンは何を考えているの？
私の知らない計画があるの？
レイはノーマンと邪血の少女の話をしたって言ってた。
本当に彼女が生きているなら、ノーマンは殺す気だ。
今後の鬼抹殺計画の邪魔になるから。
ハヤト「A様、部屋に戻る前に」
『アイシェの所でしょう、分かってる』
邪血の少女の討伐に、ギルダとドンを向かわせるのは彼らが接触のある人物だから。
レイみたいに、邪魔されないから。
ノーマンは、変わってしまったのだと思う。
その要因には少なからず私も含まれている。
全てを守ることがどんなに難しいことか、私は分かっていなかった。
どれか１つを選ぶには今手に持っているものを同じだけ捨てなければならない。
私が手元に残すべきものはなんだろう。
ノーマンか、エマ達か、他の家族か陛下達か。
私はピーターであると疑わなかった。
それは正しい？
『アイシェ…』
私がすることはノーマン達にとってほぼ全てが間違いだ。
だって私の行動は家族を救うためではなくピーターのためなのだから。
ピーターの望む世界に邪血の少女はいらない。
だから私はこの役を担う。
『
私の口から聞き慣れたであろう言語が飛び出したことに、彼女は酷く驚いた。
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鯛だし塩ラーメン - 本当にないてしまいました。作品のクオリティもそうですが、今もガチ泣きしています。軽い気持ちで読み始めた作品でしたがクオリティの高さに驚き感銘を受けました。これで読むのは2週目ですがこの作品は月一で読みたいです。 (2月23日 0時) (
レス) @page49 id: fe38abeccf (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 何回も読み返します、色々伝えたいことはあるのですが、流石に失礼します！ほんとのに大好きです‼︎長文失礼しました (2023年1月10日 9時) (レス) @page49 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - ずいぶん前ですけど、完結おめでとう御座います!本当に泣いてしまいましたし、言葉などとても綺麗です!物語ももちろん解説などとても感動しました!自分の好きな書き方で、とても尊敬しています。長編お疲れ様でしたずっと応援させて頂きます!とても楽しく面白かったです (2023年1月10日 9時) (レス) @page49 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
未麗 - 感動しました〜〜(T ^ T) ピーターとの関係性、家族愛、レイとの物語（？）全てに感動しました。これからも頑張ってください。応援してます！！ (2022年11月7日 10時) (レス) @page49 id: 68238521a7 (このIDを非表示/違反報告)
Luna - 途中でちょくちょく泣いちゃうようなお話でした！とても面白かったです！こんな素敵な作品を書いて下さりありがとうございました！ (2022年9月19日 1時) (レス) @page49 id: 3d29eeb498 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイリス | 作成日時：2021年10月27日 7時
