アムネシア4 (ページ49)

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184.面倒なことページ49

うーん、と悩んだ後ににっと笑いこちらを見る

嫌な予感...

「わかった！じゃあゲームしよ」

『えっ？』

「どっちが先にアイツを見つけられるかゲームしようぜ！」

『いいね、のった！』

「じゃあゲームスタート！」

そう言ってピーターパンは空に飛んでどこかに行ってしまった

『てか、空ってずるくね！？』

叫んだところで私の声が届くわけもなく、虚しいだけだった

『…しょーがない、探すか』

知らない場所を案内もなしにテキトーに歩いていればそりゃあ道に迷う。現在絶賛迷子中だ。

『ここどこー。』

おーい誰かーなんて言っても返事がある訳でもない
てか、特徴も聞いてないから全然見つけられる気もしない。

あー、やばい。寂しくなってきた、どうしよう。

『どこいったんだよ…あいつ……』

私を知ってる人も見つけられなさそうだし、帰りたくなってきた。

『もう、疲れた…』

その場にしゃがみ込んで見るとなんか寂しさが増して泣きそうになってきて…

どうしよう、この歳になって迷子で泣いちゃうなんて…

『私もまだ子供なんだなぁ…』

涙が落ちそうになった時、声が聞こえた

「A！！」

その声は、ピーターパンの声じゃない

強くて、女性とは思えないほど凛々しい

あの女性は…

『…誰、だっけ……？』

「A！！」

もう1度呼ぶ私の声は、マルフィと同じように私をずっと探していた、心配したと言わんばかりの声

また知らないうちに誰かに迷惑かけたんだなぁなんて思いながら顔を上げると、本当に心配してくれたような顔をしてて…

私が無言で抱きつくと、少し驚いていたけど受け入れてくれて、暖かかった。

「奴が私たちに会いたいやつからいるとかどうとか言っていてな、まさかと思って探していたんだ。こんな森の中、寂しかっただろ…」

『うん…あいつ、私を置いて言っちゃうんだもん…』

「もう大丈夫だ、船に行こう。船長に君を紹介したい」

『うん…』

歩いてる間、あまり話はしなかった

でも、それでも手を繋いでくれた手は暖かくて、嬉しかった