忘れても愛してる。【轟焦凍】 (ページ25)

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「わぁー、温泉だ」

私たちはどこに来てるかというと、温泉です。

はい。温泉です。

なんで、私はこんなとこにいるのでしょうか

__________一週間前__________

「なぁ、A遠出するならどこ行きたい？」

「んー、疲れないところがいいかな」

「例えば疲れないところはどこだ？」

「温泉とかじゃないかな？」

「わかった、そこ行こう」

「え？」

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いやいや、1週間前の私何やってんだよ！？

温泉なんて何があるかわからないじゃないか！！

あっはーんでうっふーんなことがあるのがお約束だからね！？

日帰りにしよう、そうしよう。

「やっぱり嫌だったか？」

そんな捨てられた子犬みたいな顔しないでよ…

行くしかなくなったじゃん

「やっぱり行こう！うん、行こう！」

「じゃあ、旅館に荷物置きに行くか」

やっぱり旅館に泊まりますよねー、

お約束だもんね

「そうだね、ていうかいつのまに旅館予約したの？」

「Aが行きたいって言った日だ」

「あ、そうなんだ」

「ちなみに、部屋って別々？」

「それは着いてからのお楽しみだ」

それはきっと同じ部屋ですね！

これで別々だったら私、奇声あげながら校内5周するわ

でも、楽しみなことには変わりないよね!!

__________

旅館ってもっと古い感じをイメージしてたけどめっちゃ外観綺麗だし、受付もすごい。

「じゃあ、ちょっと受付してくるからここで待ってて」

「りょーかいです。」

暇だしモ○ストでもしてるか…

そういえば今5周年なんだ…！

5年ってあっという間なんだなー

5年であっという間だったら

今日はもっとあっという間に過ぎちゃうのか…

こんな幸せな日がいつまでも続けばいいのに、そうはいかないのが現実なんだよね。

「…A………………A!!」

「ごめん、ボーとしてた」

「部屋案内してくれるから行くぞ」

「あっ、ごめんすぐに行く」

_________

「それではごゆっくり」

女将さんが丁寧にお辞儀をして部屋から出て行った。

私の予想とは反して別々の部屋でしたね。

とりあえず、1人虚しくだだっ広い部屋で過ごします…

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