【鬼滅の刃】ツガイ【短編集】

須磨 ※男主 ページ16

「天元様ぁぁぁ！！またあの人来てます！！追い返してくださいよぉ！！！」


そう言って須磨さんは家の中で叫んでいる。運命を感じたのは僕だけじゃないはずなのに。須磨さんにとって僕はどうでもいい人なのだろうか、心が痛い毎日。でもそう簡単に運命の番を手放したくないというアルファのプライドの元毎日彼女の家に通っている


「おい、俺の嫁が嫌がってんだ。帰ってくれ」

「断ります。貴方もアルファですよね？でも3人共番にはできないから番にはなっていないでしょう。なら、僕に須磨さんをください」

「はぁ？運命の番だからつって簡単に婚姻してる嫁を渡すわけねえだろうが」


目の前に立ちはだかる彼女の夫、宇髄天元さん。彼女のことが本当に大事だから僕に渡さないという気持ちもわかる、けど


「須磨さん！！聞いていますよね！！無理に番になろうなんてもう言わない！今度食事にでも行きましょう！！だからっ、僕のこと嫌わないでっ...！」


僕の言葉を聞いた宇髄さんははぁ、と溜息をついて家の中に入っていく。今日はもう帰ろう...。そう思いながら帰路につこうとすると急に引かれる右腕。驚いて振り向くとそこには須磨さんがいた


「っ、須磨さん」

「あ、あのっ、食事...くらいなら行ってもいいです...！」

「！！は、はい！」


顔を真っ赤にしながらそう言ってくる彼女を抱きしめると思いっきり頬を打たれてしまった

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