【番外編】僕の新しい家族【累】

ページ ページ13

「っ、瑠都ぉ...」


目から今にも涙が零れ落ちそうになっている瑠花は思い切り瑠都に抱きついた。不意打ちで来られたため力を入れていなかった瑠都は思い切り倒れ込む。ボロボロと泣き始めた瑠花の頭を優しく撫でた


「ああ...なんと美しき兄妹愛」

「キュンキュンしちゃうわ！！」


岩柱、悲鳴嶼行冥と恋柱、甘露寺蜜璃の2人がそう言った。瑠都と瑠花はきっと彼らに認められたであろう。未だにネチネチ言っている人もいるのは誰も気にしていないようである


「では、私の屋敷へ向かいましょう。まず2人の血液を調べさせてください。炭治郎くんと冨岡さんも行きましょうか」


蟲柱、胡蝶しのぶは瑠花と瑠都に優しく笑いかける。立ち上がった彼らはしのぶの後ろをゆっくりと歩き始めた


「ねぇ、瑠都。嫌な予感がするのは、私の気の所為？」

「...僕も思ってたよ。ただ何も証拠なんてないし、確信もない。来るならもっと分かりやすく来るはずだよ」


この嫌な胸騒ぎが何かの予兆だとするならば、鬼殺隊の人たちを巻き込むのは嫌だと思う2人。でも何を言おうと義勇と炭治郎はついてくるだろう


彼らと争いたくない。嘗て自分たちと遊んでくれた彼らとは仲良くしたいと願うが、自分たちが鬼殺隊側にいる以上、彼らは仲良くはしてくれないなんて嫌だ、と、そんな気持ちが瑠都の中でぐるぐると蠢く


「ここが私の屋敷です。どうぞ」


いつの間にか蝶屋敷に着いていて、瑠都と瑠花は屋敷の中に足を踏み入れた




「...瑠花、瑠都」

次ページ→←前ページ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す