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「おかえりなさいませ、童磨様」
「ただいま。君たち、この子をお風呂へ案内して綺麗にしてあげてくれるかい?」
「はい。では女の信者を呼びますので少々お待ちください」
そう言って男は建物の奥に消えていく。少女を抱えたままの童磨はその少女をじっくり見つめる。身体はウジ虫だらけ、この世に絶望しているかのような瞳、力を入れればすぐにでも折れそうな腕や脚。この少女が恵まれない環境で生きてきたことは見てよくわかった
「お待たせいたしました。用意ができましたのでこちらへどうぞ」
「歩けるかい?」
そう言いながら童磨は少女を床に下ろすが、力が入らないのかその場に座り込んでしまった。いたたまれないような顔をしながら少女はゆっくりと腕と脚を使って犬のように地を進む。そんな少女を憐れむかのような瞳で見つめた童磨は少女を抱き上げた
「俺が連れて行こう。お風呂で綺麗になったあとは美味しいご飯でも食べるといい。そうすれば気分もよくなるだろう?」
そう言って少女に笑いかけるが困ったような顔をするばかり。よく分からないなと思いながら童磨は浴室まで少女を連れて行き、あとは女の信者に頼んだ
自分の部屋に豪華な食事を並べ、少女を待っていると彼女が帰ってきた。髪も綺麗に束ねられ、汚かった身体は綺麗になっている
「さあさあ、好きな物を食べるといい」
童磨がそう言うと目の前にあるご飯を勢いよく食べ始めた。余程お腹が空いていたのだろう。無我夢中で食べる少女を童磨は満足気に見ていた
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作者名:パフェ | 作者ホームページ:
作成日時:2023年6月12日 19時