6話 ページ6
「姉さん」
「どうしたの、累」
私のことを姉さんと呼び始めた累が私の着物の裾を軽く引いてそう言った。私を見上げる累の瞳は何を考えているのかよくわからなくて、首を傾げると累は一気に不機嫌になった
「...言わないと分からないの?」
「え、えっと...」
これ正解しないと結構大変なことになる気がする。私は累の姉、弟がして欲しいこと...。甘えん坊な累が今して欲しいことは...
「...お、おいで、?」
両腕を広げて累を呼ぶと心做しか笑顔になって大人しく抱きついてきた。あ、正解だったみたい。抱きしめながら背中を撫でてあげる。このくらいの歳の子は撫でられるのは嫌いじゃないと思うから。少しの間そうしていると累が話し始める
「僕、こんな風に甘えられる姉さんが欲しかったんだ」
「...そう」
累の本当の家族はどうなったのか。血縁関係のない者たちで集まり、家族と名乗る累にはどんな過去があるというのだろう。家族というものに縛られてしまった理由を知りたいと思うのは我儘だろうか
「僕のこと、ずっと守ってね」
「...ええ、もちろん」
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アオイ - 最後めっちゃギャン泣きした(´;ω;`)この作品良き (2021年12月4日 21時) (レス) @page21 id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - 白露さん» ほんとですか!?こちらこそありがとうございました!新作も頑張りますー! (2019年12月31日 22時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - y126yさん» 完結しましたー!待って下さりありがとうごございました! (2019年12月31日 22時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - ゆさん» やっと完結しました!続き待たせてしまって申し訳ありません(泣) (2019年12月31日 22時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
白露 - ラストに泣きました(感動して)。凄い作品をありがとうございました。新作楽しみにしてます、頑張って下さい。 (2019年12月31日 20時) (レス) id: 4f1f916ec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パフェ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月29日 23時