【鬼滅の刃】累のお気に入り【累】

15話 ページ15

俺は糸を切りながら鬼に近づいていく。鬼はどれだけ糸を切られようとも動揺せず何度も糸を張る。だが、気力の限界というものが鬼にもあるのだろう。少し疲れているように見えた


「っ、めんどくさい。...血気術、針地獄」


鬼はそう呟いて、一気にカタをつけようとしたのか血気術を使用した。無数の糸が空中でバラバラになったかと思いきや、鋭い針になって俺を襲った。俺はさすがに全部を受け止めきれないと思い、呼吸を使った


「水の呼吸、拾壱ノ型、凪」


間合いに入った糸を全て切ると鬼は驚いて一歩後ずさる。だが、諦められないのかまた血気術を使おうとしてきた


「血気術...」

「悪いが終わりだ」

「え...」


俺は素早く移動し、鬼の首を切った。ゴトっと首が地面に叩きつけられた音がする。振り向いて鬼を見るとなぜか涙を流していた


「...死ぬのが怖いのか」

「っ、うぅ...はなっ、はなぁ」


鬼は俺が見えていないのだろうか。知らない名前を連呼しながら消えていく。だが最後に鬼は俺を見て「ありがとう」と言い、塵となって消えていった

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