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last story ページ44

「...Aじゃねえか。久しぶりだな」

「...義兄さん」


私に声をかけてきたのは累が作っていた偽りの家族。兄役を務めていたあの鬼だった。蜘蛛の身体ではなく、普通の人間に戻っているようで不思議な感じだ


「お前、何してここに来てんだ」

「...累との子供を身篭って産んだことが罪になってしまったらしいです。でもいいんです。義兄さん、累がどこにいるか知っていますか?」

「さあな。地獄が広すぎて会ったことねえよ」

「兄さんじゃない。それと...あんた、こんなとこで何してんの?」


義兄さんと話をしていると後ろから声をかけられる。姉役のあの鬼も人間の頃と同じ姿になっているらしく誰だかわからなかった


「累を探しているんです」

「...知ってるわよ、累の居場所」

「...っ!教えてください!!」


手招きをした義姉さんについて行くと誰もいない荒れた土地が広がる場所に来た。急に立ち止まった義姉さんがゆっくりと指を指す。そこに視線を向けると愛する彼の姿が見え、涙が零れた。走って近づき、彼の名前を呼ぶとゆっくりと振り返り、そして目を見開く


「っ、累...!」

「っ、あ...A、?」


お互いに名前を呼び合い、私たちはきつくきつく抱きしめあった。これでもかというほどに。会いたかった。ただ貴方に会いたかった。貴方に恋焦がれていた


「会いたかったあ、累っ...!」

「俺もっ、会いたかったよ、Aっ」


泣きながら累にそう言って見つめると、優しく名前を呼んで頭を撫で、唇にキスを落としてくれる。ずっと1人で寂しかった。子供たちを累に見て欲しかった。ずっと一緒にいたかった。そんな気持ちが涙と共に溢れ出て止まらない


「A。これからはずっと一緒にいよう...。もう悲しませないから」


約束、とお互いの小指を絡めて誓う


私と瑠花と瑠都で約束をした時のように




今度こそ幸せになろうね、累



.




.




.




.




……To be continued

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黛パフェ(プロフ) - 自分のことを愛して必要としてくれる累を最終的に選んだ、ということになります。もし累ではなく炭治郎と先に出会っていたら炭治郎を選んだと思います!というような感じです! (2021年10月27日 18時) (レス) id: 8c9d1a6f15 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - ありあさん» 作品を読んでくださり、ありがとうございます。私の中では、人間の自分を助けて必要としてくれた累に依存してしまっていて好きだと思い込んでいる時に炭治郎に一目惚れをしてしまった、という感じですね。炭治郎が夢主を好きだというのを夢主は知らない訳ですから (2021年10月27日 18時) (レス) id: 8c9d1a6f15 (このIDを非表示/違反報告)
ありあ - とても面白かったです。一つ疑問に思ったのが炭治郎に一目惚れしたのに地獄で累にあった時恋焦がれていたと書いてあります。ということは夢主は二人を同時に好きだったということですかね? (2021年9月20日 16時) (レス) id: afb0d23f81 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - あやりんさん» 見てくださってありがとうございます。地獄でもラブラブしてて欲しいです笑。本当にありがとうございました! (2020年7月24日 19時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
あやりん - 感動しちゃいましたーー!!(泣)地獄に、堕ちて、会うなんて。。。もう泣くしか無い!!! (2020年7月24日 17時) (レス) id: 5191a250c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パフェ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月14日 12時

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