好きだから心配なんだよ ページ5
「伊之助おかえり、って、ちょっと!!血塗れじゃない!!」
「うるせぇ!!俺は怪我なんかしてねえ!」
「それを怪我と言わず何を怪我って言うの!?いいから来て!!死にたくないでしょ!!」
死、という言葉に敏感なためか大人しくなって私に付いてくる。夜出歩くから鬼に遭遇するんだ。いくら言って聞かせても、俺がぶった斬ってやると言って私の言うことなんか耳にもくれず走り去る。まだここに戻ってくるだけいいのだろうけど待っているこっちからすると心臓に悪い
「いつになったら私の言うこと聞いてくれるの?」
「聞かねえぜ」
「いや、聞けよ」
布を水で濡らし、血を拭きながらそんな会話をする。薬を塗って布を巻いてあげる。普段上半身裸なため、布が邪魔なのだろう。今にも外そうとするが、私はその手を掴んでやめさせた
「取らないで。本当...心配する私の身にもなってよ」
「あ?なんでお前が俺の事心配すんだよ。俺が何しようがどうなろうがお前には関係ねえだろ」
そう言われて怒った私は伊之助の頬を平手打ちした。パン!!と痛そうな音が響く。一瞬何が起こったのか分からない様子の伊之助だったが、叩かれたと気づいたのか私をその場に押し倒した
「てんめぇ、俺を殴るとはいい度胸してんじゃねぇか!!」
「っ、好きな人を、大切な人を心配しちゃいけないの?伊之助が死ぬなんて嫌だよ!!」
「俺は死なねえ!!」
「そんなのわかんないよ!!いつ鬼に殺されてもおかしくない状況なんだよ!?」
そう言いながら泣き始める私を見てさっきまで怒鳴っていた伊之助は戸惑い始める。泣くとは思っていなかったのだろう。困り果てた伊之助がとった行動は
「っ、ん...ぁ、伊之助、?」
獣故の行動なのか、ペロペロと私の涙を舐めていた。驚いて目を見開くと伊之助がバツの悪そうな顔をしていてそれにまた驚いた
「泣くんじゃねえ。泣くな」
「っ、グスッ、ん...」
私は優しく抱きしめてくれる伊之助の胸に顔を寄せて静かに目を閉じた
その日以来伊之助が多少だが言うことを聞いてくれるようになったことが私はとても嬉しい
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毎日1話更新出来たらいいなあと思いながらも話が思い浮かばんぞやばみやばみ
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シルバーウルフ - 黛パフェさん» リク大丈夫ですか!?伊之助で拘束系ヤンデレをお願いします。 (2021年2月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
にわかですが - や、やっぱ伊之助は可愛いよ。うん。ぎゅーってしてあげたい。 とにかく可愛いよね 作者さん本当ありがとうございました! (2020年2月19日 20時) (レス) id: c2d2cfd7cc (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - 名無し56915号さん» 可愛くてかっこいいなんて伊之助は罪な男ですよ。ありがとうございます! (2019年9月4日 21時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56915号(プロフ) - 伊之助かわいーしかっこいいですよねーわかります!まじわかります!めっちゃもう好きです!更新がんばってえください!楽しみにしてます! (2019年8月30日 22時) (レス) id: 2fc398b4d9 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - かまぼこさん» おばあちゃんは人生の先輩なので笑笑。あーんするのも彼は無意識です!笑笑。よかったです!ありがとうございました! (2019年8月9日 19時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パフェ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月31日 9時