獣でも甘えたいんです ページ4
「...い、おい、A」
「...ん、なに、こんな夜中に...ふぁあ」
まだ真っ暗な彼の縄張りであるこの場所を月明かりだけが照らしている。目を擦りながら伊之助の方を向くと私の枕元に座って私を見つめている
「どうしたの?」
「......」
「無言じゃわかんないよ」
そう言っても伊之助は黙ったまま。こんな真夜中に起こしたということは何か理由があるのだろうけれど、本人が何も言わないためどうにもできない。あ、でも...もしかしたら
「悪夢でも見た?」
「アクムってなんだ?」
「悪い夢だよ。伊之助にとって嫌なことが夢になって現れるの。違う?」
先程まで寝転んでいた私も起き上がって伊之助の頭を撫でながらそう言うと、珍しく怒らずにそれを受け入れ、頷いた
「お前がいなくなりやがった。追いかけても追いかけても掴まりゃしねえ。現実のお前は、いなくならねえよな?」
珍しく弱々しい伊之助。そこまで私に執着しているとは思わず、顔に熱が溜まっていくのがわかる。私は安心させるように伊之助と手を繋いだ
「今日は一緒に寝ようか」
「あ"ぁ!?子供扱いすんじゃねぇ!」
「え、でも、離れてたら私がいなくなるんでしょ?隣にいて、手でも握ってたらいなくなることはないよ」
そう言われてどうやら考えているようだ。少しの沈黙の後、伊之助は私の隣に寝転んだ
「寝る」
「ふふっ、はいはい」
私も隣に寝転ぶと手を繋ぐどころか腰を掴んで自分の方に引き寄せる。そしてさりげない腕枕。目の前には伊之助の綺麗な顔
「弱々しい甘えたさんな伊之助も可愛い」
「うるせえ!!」
貴方がこれ以上不安にならないように
私は伊之助の胸元に顔を寄せ、静かに目を瞑った
________________________
桜華さんリクエストありがとうございました!
甘えたよりなんか弱々しい感じになっちゃいましたごめんなさい...
でもきっと伊之助が甘えてくるのはこういう時なんだろうな〜なんて思いながら書かせていただきました!
さて、学校行こ((
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シルバーウルフ - 黛パフェさん» リク大丈夫ですか!?伊之助で拘束系ヤンデレをお願いします。 (2021年2月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
にわかですが - や、やっぱ伊之助は可愛いよ。うん。ぎゅーってしてあげたい。 とにかく可愛いよね 作者さん本当ありがとうございました! (2020年2月19日 20時) (レス) id: c2d2cfd7cc (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - 名無し56915号さん» 可愛くてかっこいいなんて伊之助は罪な男ですよ。ありがとうございます! (2019年9月4日 21時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
名無し56915号(プロフ) - 伊之助かわいーしかっこいいですよねーわかります!まじわかります!めっちゃもう好きです!更新がんばってえください!楽しみにしてます! (2019年8月30日 22時) (レス) id: 2fc398b4d9 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - かまぼこさん» おばあちゃんは人生の先輩なので笑笑。あーんするのも彼は無意識です!笑笑。よかったです!ありがとうございました! (2019年8月9日 19時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パフェ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月31日 9時