検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,839 hit

24ページ目の夏 ページ24

.




夏向「んでなぁ!夏翔がなぁ!!」




夏翔「おいちょまッ!?それ言うなって言ったやん!」




柑夏「へッwざまぁ!」




ピッ…ピッ…と無機質な電子音が病室に響く




何度も何度も鈴白に話し掛けた。やけど鈴白はピクリとも動かんかった。




水遥「ねぇ…鈴白、そろそろさぁ…!目ェ覚まそうや…いつまで寝とるん…?寝坊助やなぁ…ねぇ、ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ…!」




水遥…




鏡助「もう…!辞めろ…!水遥、辞めてくれや…ッ!」




皆…皆…壊れてる、仕方、無いやろ?鈴白の事、大好きやったんや…あは、は…もうダメなんかなぁ…!?




鈴白「……ぁ」




「「「!?」」」




水遥「鈴白!?ねぇ鈴白!!」




薄ら目を開けた鈴白の肩を水遥が優しく揺する




鈴白「み…はる…皆も……ごめん、ね…めーわく…掛けて」




鈴白は俺等の方を向いて力無く笑った。その笑顔は、今すぐにでも壊れてまいそうで儚げやったた。




夏向「迷惑やない!こんなの全然迷惑やない!!寧ろ、お前が生きてくれんなんもっと迷惑やよ!」




俺は鈴白の手を握ってベットの横に跪いた




鈴白「そしたら…すっごく迷惑かけちゃうなぁ…」




柑夏「ヤダ…!ヤダよぉ…ッ!!」




柑夏は鈴白の腹元に顔を埋めてヤダヤダと連呼しとる




夏翔「すずッ…!はぁ…!うぇッ、あぁ…!」



夏翔は溢れてくる涙を拭いながら嗚咽を零してとる




水遥「あああ!!嫌!イヤァ!」




水遥はただ、泣き叫んでいる。現実を見たくないかの様に




鏡助「死ぬなよ…!鈴白ぁッ…」




鏡助は皆が言いたい事を蹲って呟き続けている




鈴白「ねぇねぇ…折角だし、さ…泣いてないで…私の話…聞いてよ…」




鈴白の放った言葉に、皆が反応して涙を止めた。全員が"最期の話だ"と、悟ったから…






.

25ページ目の夏→←23ページ目の夏



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:季節の物語 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:揺ーゆらぎー。 | 作成日時:2018年6月30日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。