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「あの、そちらでもしかして人が来たりとかしませんでした?ちょっとザワついたので。人来たなら切ります。急な電話すみませんでした。」
そう一気に捲したてて相手の返事を待つ。オタクなので早口は得意です。
『…あっいや、大丈夫だよ。』
「いえ、私ももうそろそろ大学始まっちゃうので。それじゃあ。」
因みに、私はどんな返信が来ても電話を切る事を決めていたので。だって大学のゼミ始まっちゃうんだもん。電話ですっかり忘れてたけど笑。
『あの!』
電話を切る赤い丸ボタンを押そうとした時、向こうから呼びかけられた。
「はい?」
『…今夜電話かけていいっスか?もう少し話したい、し。勿論忙しいんなら別にいいんスけど。』
「…あ、良いですよ。今日は…うん、昼に終わるので夕方とかなら暇です。」
私はカレンダーを見ながら答えた。
『…良かった。じゃあ、また今夜。』
「はい、頑張ってください。」
…ツーツーツーツー
いやぁ申し訳無かった。今度会える時に皆さんにお詫び持ってこ。後今夜は早めにお風呂とか入って電話の準備しとこ〜。待たせたら益々申し訳無いしね。
「あッ!!ヤバ、ゼミ始まっちゃう!!え、待ってパソコンパソコン、準備準備!!」
のんびりしていたらもうゼミ始まる時間だったわ。こうして、私は大学のオンラインゼミ授業の準備に追われるのであった。
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作者名:吹雪鬼 | 作成日時:2023年5月3日 14時