【SERVAMP】 一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】２

桜の夢メモリーズ 1枚目 ページ8

あ！いたいた！ごめんね、遅れちゃった！え？怒ってる？ごめんごめん、ちょっとクロがね。

それにしてもあんた、毎日ここにいない？
だからかな、見つけやすいよ。
あぁ、そうだった、私と桜哉の話だっけ？
うん、聴いてくれない？……って、昨日も聴いたっけ？


ごめんごめん、じゃあ話そっか。







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『おい！お前！』









「お前じゃねぇよ！俺には桜哉ってゆー名前があんだよ！！」








『忘れたわ！！』








「バカなの？！」



いつもの様に、木の下で堂々と体育をサボっている桜哉の元に私は走る。


この時はまだ、城田呼びだった。





「ったく、お前も懲りねぇよな、なにがしてぇんだよ。俺に構って」









『え、そりゃぁ。まぁ』







桜哉と仲良くなりたいから。と答えると、桜哉は決まって何時も真っ赤になる。


この会話も、日常化してしまうほど、仲が良くなった。




『ほら！！弁当持ってきたぞ！』









「ーってぇ？！投げんじゃねぇよ！！この永遠の0！！」








『言ったな？！お前言ったな？！』







毎回の様に喧嘩して。毎回の様にぎゃあぎゃあ騒ぐ。





無愛想な対応だった桜哉も、私がしつこかったせいか段々と笑ったりとしてくれる様になった。




「んま…」









『お！！美味い？！美味い？！』









「その反応うぜぇから今すぐやめろ。でも」




明後日の方向を向きながら、桜哉は答えた。




「まぁ、おいしいよ、ありがとう」







その言葉が、何より嬉しかったことを、きっと桜哉は知らない。

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