【SERVAMP】 一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】２

【ありがとうございました】 ページ39

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志吾ですみ皆さんが書いてくれた一帯誰がシリーズ、面白くてかわいくてもう本当に感謝しきれない……。長らく私の戯れ言に付き合っていただきありがとうございます！

こんなに愛される作品になるとは思わなかったので、もうとてつもなく嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！


句切り悪いかな……、折角だから私も何か書いていこうか



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【超キュートなハリネズミから見た、兄と相棒の話】







兄さんには好きな人がいる


兄さんは凄く分かりやすい。不老不死という時間の長さもあったが、あのめんどくさがりの兄が、あんなに嫉妬深く、それでいて純粋だとは思わなかった。好きになった相手のせいでもあると思うが、それでも、よくここまであの人を変えたな、と。彼女には少し、尊敬すらしてしまう

兄さんが彼女に『そういう感情』を抱いていると気付いたのは、実は再会して間もない頃だったりする。改めて認識したのは和解したときだったけど


兄さんが彼女を見る目は、確かに。オフィーリアを好きだったオレと同じだったから




吸血鬼というのは、人間を愛してしまったら報われない。寿命が違う、それだけでこんなに辛くなるものなのか。死が訪れるかの違いで、こんなにも歪んでいってしまうものなのか、と。あの頃は泣きながら思った



だから、経験者として。兄さんには彼女と過ごせる時間は、精一杯彼女を愛してほしいと思う。彼女は、きっと最後は、どんなに普通じゃない人生を歩んだとしても。素晴らしい人生だったと笑うのだろう。オフィーリアがそうだったように。本当に、よく似ている

そんな笑顔を見せられたら、自分勝手に延命させることすら馬鹿らしく思えてしまうから




オレと同じよう、そうなってしまうであろう兄さんへ。どんなに自分が傷を負うとしても、彼女の望みを受け入れるだろう兄さんへ


悔いだけは残さぬよう、彼女と笑って過ごしてください







「……でも兄さん、実はオレよりヘタレっスからねえ……」

「は？何の話してんの、お前……」

「何でもないっス」







オレがそうからかうように笑えば、兄はいつものように向き合えねえ、とため息をついたのだ





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