【SERVAMP】 一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】２

昔の事はそうめんと一緒に水に流そう　6 ページ29

No side

「……嘘でしょ？」
「さすがにこれは……なあ？」
「ドッキリに決まってんだろ、あの二人に限ってマジであんなことになるとかありえねぇし」
「えーでもホントだったらー？Aちゃんもりゅーくんも絶対おかしいもん。ゆっきーも困ってるらしいし、マジなのかもよ？」

　夏休み明け。友達に会える喜びと学校に縛られるという悲哀と終わっていない宿題の話で始業二分前の教室は大盛り上がり、と思いきや＿＿

「………………」
「………………」

　Aと龍征のせいでかなり険悪なムードになっていた。冒頭の会話、全て小声である。
　龍征とAは席が隣同士なのだが、少しも目を合わせず、まるでお互いが存在しないかのように振る舞っていた。

　話しかけたら睨み殺される。生徒の間ではそんな意思疎通が沈黙の内になされ、教室に入ってきた気怠げな担任も静まりかえった不穏なクラスを見て思わず背筋を伸ばす程だった。

　 〜*〜*〜

　話はその日の朝に遡る。
　
「なぁ、待てよ！A！おいA！！待てっつってんだろ！」

　クラスメイト達はまず、いつも三人一緒の登校なのを時間をずらして一人で教室に来たAに驚いた。
　次に、遅れてやって来た龍征の少し高い叫び声に驚いた。
　最も驚いたのは、

「うるさい黙れ」

　Aが龍征の呼び掛けを冷たくあしらったことだった。

　その後Aはしつこく話しかけてくる龍征をついに無視するようになり、それに龍征が拗ねて始業前の冷戦状態、というわけだ。
　クラスメイト達は一日中沈黙に徹し、いつも賑やかなそのクラスの異変は、瞬く間に教師にも他のクラスにも伝わった。





▲▽▲▽▲
分かるとは思いますが、
りゅーくん→龍征 ゆっきー→虎雪
です。え、あだ名のセンス？ｱﾊﾊ←

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