【SERVAMP】 一帯誰が←シリーズ・アンコール【アンソロジー】２

桜の夢メモリーズ 9枚目 ページ16

『うん、いいよ。でも少し待ってね』









「なんだよ」


だから待ってってば、と桜色の髪を弄りながら少女は答える。
もうすぐ、もうすぐだ。今日は彼女に嘘をついた。
ー夜になったら、吸血鬼が私を襲うかもしれないー
お人好しな彼女なら、すぐに飛んでくる。
7時まで残り30秒。


『私はさ。君たちの事、知ってるよ？』



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「はぁ？なんだよそれ」



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『知ってるんだよね。今まで話してくれたお話全部』



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「桜の子！！！」


あれ、10秒余っちゃった。流石。飛んできてくれた。




『桜の子じゃないけど。まぁいいか』






くるりと桜の子(桜の花びら)は一回転する。
不思議なことに、少女が動くと同時、桜の花びらがひらり。カウンターテーブルに落ちた。




「え……？桜哉？！」









「A…？！」


どういうことだ、と2人して私を見るから、ついおかしくて笑ってしまう。

『学校が爆破されちゃって。全くもうどうしてくらるのさ。吸血鬼ってやつは』









「な、んで……どーゆーこと？！」









『まぁ落ち着いて』





2人に向かい合うと、私は笑顔で言った。





『私は君たちが青春を謳歌していた時に有った……桜の木、かな？よろしくね』

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